内容紹介
「分からない」がヒントになる、治療への手引き
臨床経験が浅い研修医には、教科書どおりの検査結果が得られない場合など、次に何をすべきか分からない状況に遭遇することも多くあります。そのような「わからない」状況に陥った研修医向けに、患者を治癒に導くために必要な「こうすれば何とかなる」やりかたを提供する書籍です。症状を見て、積極的な絞り込みをかけるやり方を知識として集約。経験豊富な医師であればとっさにできる判断や手順をチャート化して紹介しています。
このような方におすすめ
研修医、医師
看護師、薬剤師
目次
主要目次
第1章 はじめに
1.1 本書のねらい
1.2 本書の使いかた
第2章 頭頸部の問題
2.1 のどが痛い
2.2 頭が痛い
2.3 意識がおかしい
2.4 けいれんしている
2.5 めまい/ふらつき
2.6 不穏
2.7 認知症/性格変化
第3章 呼吸器系の問題
3.1 ゼーゼーする
3.2 息が苦しい
3.3 SpO2が低い
3.4 咳がでる
3.5 胸水貯留
3.6 血痰が出た
3.7 肺野のびまん性間質影
第4章 循環器系の問題
4.1 ショック状態
4.2 胸が苦しい
4.3 失神した
4.4 脈が速い
4.5 浮腫がある
4.6 血圧が高い
第5章 消化器系の問題
5.1 吐血した
5.2 上腹部の痛み
5.3 下腹部の痛み
5.4 腰背部痛
5.5 下血した
5.6 腹水貯留
5.7 便秘している
5.8 下痢
5.9 嘔吐した
5.10 栄養治療
第6章 検査データの異常
6.1 尿量が少ない
6.2 血尿/蛋白尿/腎機能障害
6.3 ネフローゼ症候群
6.4 血糖値の異常
6.5 CPK上昇
6.6 肝機能異常
6.7 血液ガスの異常
6.8 高K血症
6.9 低K血症
6.10 高Na血症
6.11 低Na血症
6.12 高Ca血症
6.13 低Ca血症
6.14 Mg濃度の異常
6.15 P濃度の異常
6.16 貧血
6.17 汎血球減少
6.18 輸血の原則
6.19 好酸球増多症
6.20 血小板減少
6.21 凝固異常
6.22 ヘパリンの使いかた
6.23 ワーファリンの使いかた
6.24 抗核抗体陽性を見た場合
第7章 四肢の問題
7.1 手足の麻痺
7.2 力が入らない
7.3 手足のしびれ
7.4 関節痛
第8章 全身の問題
8.1 不明熱
8.2 倦怠感
8.3 薬物中毒
8.4 妊婦さんに投与可能な薬
詳細目次
凡例と注意
薬について
連絡先について
注意
第1章 はじめに
1.1 本書のねらい
1.2 本書の使いかた
診断チャート
検査について
第2章 頭頸部の問題
2.1 のどが痛い
化膿性扁桃腺炎
扁桃周囲膿瘍
急性喉頭蓋炎
インフルエンザ
亜急性甲状腺炎
2.2 頭が痛い
片頭痛/筋緊張性頭痛
群発頭痛
脳出血/くも膜下出血
髄膜炎
副鼻腔炎
側頭動脈炎
緑内障
脳静脈血栓症
2.3 意識がおかしい
急性散在性脳脊髄炎
辺縁系脳炎
高血圧脳症
可逆性後部白質脳症症候群
2.4 けいれんしている
症候性てんかん
2.5 めまい/ふらつき
パーキンソン病
良性頭位性めまい
脳幹梗塞/小脳梗塞
椎骨動脈解離
顔面神経麻痺/Ramsay-Hunt 症候群
2.6 不穏
不穏の対処
ヘルペス脳炎/ウィルス脳炎
2.7 認知症/性格変化
ウェルニッケ脳症
硬膜下血腫
第3章 呼吸器系の問題
3.1 ゼーゼーする
気管支喘息
Churg-Strauss 症候群
アレルギー性肺アスペルギルス症
3.2 息が苦しい
COPD
気胸
肺塞栓
心原性肺水腫
肺高血圧症
3.3 SpO2 が低い
挿管困難への対処
挿管中の鎮静
投与酸素濃度について
間質性肺炎
ARDS
3.4 咳が出る
肺炎
治りにくい肺炎について
特発性器質化肺炎
過敏性肺臓炎
気管支拡張症
3.5 胸水貯留
膿胸/肺炎随伴性胸水
結核性胸水
リウマチ随伴性胸水
胸膜中皮腫
胸膜癒着術
3.6 血痰が出た
肺アスペルギローマ
肺動静脈瘻
血管炎による肺胞出血
3.7 肺野のびまん性間質影
ニューモシスチス肺炎
サルコイドーシス
Wegener 肉芽腫
全身性強皮症
癌性リンパ管症
第4章 循環器系の問題
4.1 ショック状態
昇圧薬の使いかた
心嚢水/心タンポナーデ
敗血症性ショック
アナフィラキシーショック
4.2 胸が苦しい
急性心筋梗塞/不安定狭心症
解離性大動脈瘤
心膜炎
異型狭心症
4.3 失神した
迷走神経反射性失神
大動脈弁狭窄症
僧帽弁狭窄症
肥大型心筋症
洞不全症候群
房室ブロック
QT延長症候群
Brugada 症候群
4.4 脈が速い
抗不整脈薬の使いかた
上室性期外収縮
洞性頻拍
心房粗動
心房細動
上室性頻拍症
WPW症候群
期外収縮
危険な心室性期外収縮
心室頻拍
4.5 浮腫がある
収縮性心膜炎
深部静脈血栓症
拘束型心筋症
アミロイドーシス
血管性浮腫
リンパ浮腫
4.6 血圧が高い
静注用降圧薬の使いかた
高血圧性緊急症
本態性高血圧
腎血管性高血圧
褐色細胞腫
原発性アルドステロン症
クッシング症候群
妊娠高血圧症
第5章 消化器系の問題
5.1 吐血した
Mallory-Weiss 症候群
消化管潰瘍
食道静脈瘤破裂
逆流性食道炎
5.2
上腹部の痛み
上腸間膜動脈閉塞症
胆石/胆のう炎/胆管炎
急性膵炎
特発性食道破裂
アニサキス症
消化管潰瘍穿孔
Fitz-Hugh-Curtis 症候群
5.3 下腹部の痛み
卵巣茎捻転
虫垂炎
骨盤子宮内膜炎
急性尿閉
子宮外妊娠
5.4 腰背部痛
尿路結石症
大動脈瘤破裂
腎梗塞
化膿性脊椎炎/腸腰筋膿瘍
5.5 下血した
虚血性腸炎
炎症性腸疾患
大腸憩室出血
5.6 腹水貯留
アルコール性肝障害
アルコール離脱
肝硬変
特発性細菌性腹膜炎
5.7 便秘している
閉塞性腸炎
5.8 下痢
腸炎
偽膜性腸炎
腸結核
薬剤起因性下痢症
過敏性腸症候群
5.9 嘔吐した
腸閉塞
5.10 栄養治療
カロリー必要量と組成
TPNの組成を自分で決める
高血糖の予防
第6章 検査データの異常
6.1 尿量が少ない
急速進行性糸球体腎炎
慢性腎不全
急性尿細管壊死
薬剤性腎症
多尿を生じる疾患
6.2
血尿/蛋白尿/腎機能障害
溶連菌感染後糸球体腎炎
IgA腎症
クリオグロブリン血症
アレルギー性紫斑病
膜性増殖性腎炎
間質性腎炎
6.3 ネフローゼ症候群
微小変化群
巣状糸球体硬化症
膜性腎症
6.4 血糖値の異常
入院患者さんはインスリンを使用する
手術中のインスリン補充
糖尿病性ケトアシドーシス
高浸透圧性昏睡
低血糖
6.5 CPK上昇
横紋筋融解症
熱中症
悪性症候群
6.6 肝機能異常
GOT/GPT の増加
LDH/GOT 優位の肝逸脱酵素上昇
ALPの増加
黄疸
劇症肝炎
A型肝炎
B型肝炎
C型肝炎
PBC
PSC
自己免疫性肝炎
薬剤性胆汁うっ滞
肝障害を生じる薬剤
NASH
6.7 血液ガスの異常
呼吸性アシドーシス
神経筋疾患に伴う呼吸不全
代謝性アシドーシス
乳酸アシドーシス
尿細管性アシドーシス
アルコール性ケトアシドーシス
代謝性アルカローシス
6.8 高K血症
血行動態が安定している場合
血行動態が不安定な場合
6.9 低K血症
低K血症の治療
バーター症候群
6.10 高Na血症
高Na血症の治療
尿崩症
6.11 低Na血症
SIADH
6.12 高Ca血症
高Ca血症の治療
副甲状腺機能亢進症
6.13 低Ca血症
6.14 Mg濃度の異常
高Mg血症
低Mg血症
6.15 P濃度の異常
高P血症
低P血症
6.16 貧血
小球性貧血
鉄欠乏性貧血
慢性消耗性疾患に伴う貧血
鉄芽球性貧血
大球性貧血
ビタミンB12 欠乏
葉酸欠乏症
正球性貧血
自己免疫性溶血性貧血
発作性夜間血色素尿症
6.17 汎血球減少
多発性骨髄腫
好中球減少を生じる疾患
6.18 輸血の原則
血液型不適合の対処
6.19 好酸球増多症
好酸球増多症候群
急性好酸球性肺炎
6.20 血小板減少
ITP
HUS/TTP
6.21 凝固異常
DIC
抗リン脂質抗体症候群
後天性血友病
6.22 ヘパリンの使いかた
ACTとAPTT
ヘパリンノモグラム
プロタミン硫酸塩の使いかた
ヘパリン起因性血小板減少(HIT)
6.23 ワーファリンの使いかた
ワーファリン過剰の対処
外科処置前の抗凝固薬/抗血小板薬の中止
6.24 抗核抗体陽性を見た場合
抗核抗体の染色パターン
疾患ごとに提出すべき検査
免疫抑制剤の使いかた
第7章 四肢の問題
7.1 手足の麻痺
多発性硬化症
脳梗塞/一過性脳虚血発作
周期性四肢麻痺
脊髄の圧迫
7.2 力が入らない
多発性筋炎/皮膚筋炎
筋萎縮性側索硬化症
重症筋無力症
ステロイドミオパチー
7.3 手足のしびれ
ギランバレー症候群
CIDP
閉塞性動脈硬化症
7.4 関節痛
痛風
偽痛風
感染性関節炎
関節リウマチ
SLE
リウマチ性多発筋痛症
リウマチ熱
第8章 全身の問題
8.1 不明熱
免疫不全に伴う発熱
皮疹を伴う発熱
Stevens-Johnson 症候群と中毒性表皮壊死症
薬剤性過敏症症候群
麻疹
風疹
ツツガムシ病と日本紅斑熱
水痘
伝染性単核球症
結核
粟粒結核
感染性心内膜炎
血管炎
結節性多発動脈炎
顕微鏡的多発血管炎
Behcet病
成人Still病
悪性リンパ腫
8.2 倦怠感
副腎不全
左房粘液腫
甲状腺機能亢進症
甲状腺機能低下症
慢性甲状腺炎
8.3 薬物中毒
催吐と胃洗浄
活性炭の内服
下剤
尿のアルカリ化
透析の効果が期待できる薬剤
高インスリン正常血糖療法
脂肪乳剤静注
一酸化炭素中毒
アセトアミノフェン中毒
メタノール中毒
エチレングリコール中毒
砒素中毒
ベンゾジアゼピン
三環系抗うつ薬
β 遮断薬
Ca拮抗薬
有機リン中毒
8.4 妊婦さんに投与可能な薬
症状に対する薬
絶対禁忌薬
あとがき
参考文献
索引
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