内容紹介
電気電子系学部の必須科目の標準的でわかりやすい教科書
本書は、電気電子系学部ではじめて学ぶ人たちのための「電気磁気学」の標準的な教科書として編集された。内容は、歴史上の科学者の業績も織り込んで親しみやすくし、とかくむずかしいといわれる電磁気学を、静電気、静磁気、電磁誘導、マクスウエル方程式、と歴史的な発展に沿って記述し理解しやすくまとめられている。
セメスター制で使用する場合は、2ないし3セメスターに分けて用いることが適当(1年~1年半;2~3学期)。
このような方におすすめ
工学部・理学部の電気電子、情報通信、光工学、材料システム系の学生
電気電子系の高等専門学校生
電気電子・情報通信系技術者
目次
主要目次
1章 電磁気学の学び方
2章 電荷と電界の関係を知ろう
3章 電位を用いて電界を楽に求めよう
4章 電界計算に便利なガウスの法則を知ろう
5章 導体のある空間の静電界を学ぼう
6章 物質(誘電体)中の静電界を学ぼう
7章 真空中の静磁界について学ぼう
8章 電界・磁界中を動く荷電粒子のふるまい
9章 磁性体と静磁界
10章 電磁誘導現象
11章 電磁気学を集大成するマクスウェル方程式を理解しよう
12章 電磁波のふるまいを理解しよう
付録 ベクトル解析の公式
詳細目次
1章 電磁気学の学びかた
1.1 電磁気現象とは何か
1.2 電磁気学の歩みを知ろう
1.3 電磁気学の効用
1.4 本書の構成と学びかた
2章 電荷と電界の関係を知ろう
2.1 歴史から学ぶ「電気」
2.2 電荷の意味と性質
2.3 クーロンの法則(静電気的な力の法則)
2.4 電界
付録 クーロンの法則と簡単な単位系の話
3章 電位を用いて電界を楽に求めよう
3.1 電荷を動かすのに要する「仕事」
3.2 電位の定義
3.3 等電位面
3.4 電位の傾き
3.5 電位の傾きと電界の関係
4章 電界計算に便利なガウスの法則を知ろう
4.1 閉曲面を出入りする電気力線
4.2 電界に対するガウスの法則
4.3 ガウスの発散定理とdivの内容
5章 導体のある空間の静電界を学ぼう
5.1 静電誘導と帯電導体
5.2 導体系の特性を表す係数
5.3 導体系が蓄積する静電的エネルギー
5.4 静電容量とコンデンサ
5.5 導体がある空間での電気影像法
6章 物質(誘電体)中の静電界を学ぼう
6.1 誘電分極と誘電率
6.2 真電荷と電束密度
6.3 誘電体内に蓄積される静電的エネルギー
6.4 誘電体の境界面における電界と電束密度のふるまい
6.5 誘電体のある空間での電気影像法
7章 真空中の静磁界について学ぼう
7.1 電流のつくる磁界
7.2 電流による磁束密度Bの例
7.3 静磁界の基本法則(積分形)
7.4 静磁界の基本法則(微分形)
8章 電界・磁界中を動く荷電粒子のふるまい
8.1 静磁界中の荷電粒子の運動
8.2 ブラウン管における電子線の磁界偏向
8.3 ブラウン管における電子線の電界偏向
8.4 静電界・静磁界中の荷電粒子の運動
9章 磁性体と静磁界
9.1 磁性体
9.2 磁性体中の磁界
9.3 真空中のBとH
9.4 磁性体の分類
9.5 磁性体中の静磁界の従う基本方程式
9.6 磁性体の表面で成り立つ法則―境界条件―
9.7 一様に磁化された球状磁性体による磁束密度Bと磁界強度H
9.8 影像電流を用いた静磁界問題の解き方
9.9 磁気回路
10章 電磁誘導現象
10.1 電磁誘導現象の法則
10.2 ローレンツ力と運動起電力
10.3 準静磁的電磁界
10.4 準静磁的電磁界と電気回路
10.5 自己インダクタンスと相互インダクタンスの計算
10.6 準静磁的電磁界とエネルギー
10.7 導体と準静磁的電磁界
11章 電磁気学を集大成するマクスウェルの方程式を理解しよう
11.1 アンペアの法則の拡張
11.2 マクスウェルの方程式
11.3 電磁界のエネルギー
11.4 境界条件
11.5 交流磁界による表現
12章 電磁波のふるまいを理解しよう
12.1 マクスウェルの方程式
12.2 平面波の特性を知ろう
12.3 境界面における反射と透過
12.4 分布定数線路との対応
12.5 電磁波はどのように放射されるか
付録 ベクトル解析の公式
1. スカラー積とベクトル積
2. ベクトルの代数公式
3. ベクトルの微分演算
4. 微分に関する公式
5. ベクトルの積分定理
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