こんにちは。編集長です。
さて、日本科学未来館の3階常設展示「技術革新と未来」が本日よりリニューアル公開となりました。ロボットなどの展示があるフロアですね。
HullやHalluc IIなどの展示はそのままですが、「想像から創造へ、そして技術革新がもたらす新しい社会へ」をテーマにした展示が新しいものとなります。一見するとオブジェのようなイメージの展示です。
この展示は科学技術の発展を「水の循環」になぞらえています。個人の願望や社会のニーズといった「想像」を実現するためには基礎研究や技術開発における「創造力」が必要です。この創造力によって作り出された新しい「技術」が社会に受け入れられたとき、そこから生じる新しい文化や価値を見出し、また新しい願望が生まれていくというように、科学技術も循環しながら新しい社会へ進んでいっている、というわけです。
展示ではゾーン1とゾーン2があり、ゾーン1は「想像から創造へ」。ここでは古代から現代にいたるまで、想像と創造を繰り返してきた様子を映像で紹介しています。空を飛ぶ鳥を見て「空を飛びたい」と思うところから飛行機が開発されるといった内容になっています。


「空を飛びたい」という願望がグライダー技術や飛行機につながっていく流れを表現しています。
ゾーン2は「技術革新の原動力」。すべての技術革新の原動力である「願い」(想像力)が湧き出る「願いの泉」から、「むすびつける」「くみあわせる」「ひらめく」「まねをする」「きりかえる」という5つの「創造力」を川に見立てて、過去の科学技術例と、先端の科学技術例を体験型展示などで紹介しています。

ゾーン2の全体。ちなみに天井に浮いている銀色のボールは雨をイメージしたオブジェ。「豊饒の海」から水蒸気となり、また泉に雨となって降り注ぐ(これで循環する)ことを表しています。
ここで紹介されている例は以下のようなものです。
「むすびつける」:一見異なるもの同士の間に関連性を見出し、結びつけることで新しいものが生み出される。古典例:たき火の煙から思いついた熱気球の発明 先端例:量子コンピュータ
「くみあわせる」:異なる地域領域が集まり、有機的に統合されて新しいものが生み出される。 古典例:トーマス・エジソンの研究所 先端例:Lab-on-a-Chip
「ひらめく」:予期せぬきっかけから、価値あるものを探し出す能力。古典例:偶然の発見から生まれた薬、ペニシリン 先端例:導電性ポリマーの発見
「まねをする」:すでにあるものの機能や形を観察して、それに近づけることでこれまで不可能だったことを成し遂げる 古典例:鳥に学んだ飛行術、グライダー飛行 先端例:人工光合成
「きりかえる」:一つの価値観にとらわれず、これまでと違う発想・手法で取り組む。古典例:ル・コルビジェの壁に頼らない建築 先端例:印刷技術による製造技術

「願いの泉」では、赤いボールを投げ込むと、いろいろな願いが湧き出てくるという体験ができます。


それぞれの創造力から生まれた技術(古典的な例と先端例)をわかりやすく紹介しています。
この「創造力の川」は「豊饒の海」にたどり着きます。これは来館者が「海」に浮かぶたくさんの技術を組み合わせて、こんな新しいことができるのでは?というアイデアを表現するところになります。例として「モテたい!」という願望を実現するための「自由に好きな顔になれる顔面プリンタ」といった感じです。

下にある丸い板のようなものにさまざまな技術で、それを組み合わせて新しいものをつくるという仕組みです。
それぞれの技術の解説も、実際に実験できたり、映像で解説していたりと、楽しみながら学べる工夫がされています。アニメーションやクイズ形式など、わかりやすく解説されているので、私もいろいろ勉強になりました。「ターミネーター展」も開催していることですし、行ってみてはいかがでしょう。
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