内容紹介
日本のエネルギーと電気の現状、将来、問題点にズバリ答える!
東日本大震災と原発事故などにより、エネルギー・電気・発電技術全般への注目が過去ないほど高まっています。
2010年7月発行の石川憲二著「自然エネルギーの可能性と限界 風力・太陽光発電の実力と現実解」では、自然エネルギーとして近年脚光を浴びている、風力発電、太陽光発電の特性と限界を示し、自然エネルギー礼賛の風潮に一石を投じるものでした。
今の社会情勢のなかで人々が求めているのは、「それで本当のところ、今後の日本が選ぶべきエネルギー技術・発電方法は何なのか?」ということでしょう。この本では、この疑問への答えを読者自らが出すための情報と知識を、多面的な観点から提供します。
このような方におすすめ
・震災以降のエネルギー事情に興味を持つ人全般
・エネルギー関連産業従事者(事務・技術系両方:各電気会社、ガス会社、電機メーカー)
・自然エネルギー推進団体、環境保護団体、エコ活動推進団体所属
目次
主要目次
プロローグ エネルギーをみるときに必要な視点は?
第1章 火力発電は本当に“悪者”なのか?
第2章 水力発電の潜在ポテンシャルを有効活用しよう
第3章 「火山大国」日本で地熱発電の開発が遅れている理由
第4章 風力と太陽光発電の普及には等身大の評価が重要
第5章 開発が期待される次世代の自然エネルギー
第6章 その場しのぎの省エネから構造の省エネへ
第7章 一次エネルギーから考えなければ本質はわからない
第8章 自然エネルギーを正しく普及させるために
第9章 日本のエネルギーのベストミックスは?
エピローグ エネルギーの未来を目指す噛みあう議論のために
詳細目次
目次
はじめに
この本を読んでいただくための基礎知識
プロローグ エネルギーをみるときに必要な視点は?
第1章 火力発電は本当に“悪者”なのか?
火力発電高効率化への長い戦い
「ガス」を使えばもっと効率は高くなる
石炭も燃焼ガスにしてしまおう!
二酸化炭素を出さない火力発電への道
酸素燃焼+二酸化炭素貯留の実証プラント
第2章 水力発電の潜在ポテンシャルを有効活用しよう
調査と建設の技術が進歩すれば水力電源の可能性も広がる
発電に使われていない「水力」を利用するために
小規模な水力発電所でもベースロード電源としての価値がある
COLUMN 水力発電所は地域活性化の役目も果たしていた
第3章 「火山大国」日本で地熱発電の開発が遅れている理由
地球内部の熱エネルギーを利用する技術
年近く地熱開発にブレーキをかけ続ける環境省
地熱発電の可能性を広げる新しい技術
COLUMN 世界最大の地熱発電所は日本製
第4章 風力と太陽光発電の普及には等身大の評価が重要
みんながイメージする「風力発電」の動力は偏西風
日本には日本に合った風力発電があるのか?
風力発電をベースロード電源に近づける努力を
太陽光発電を誤解させてしまうマスコミ報道
住宅用太陽光発電システムは急激に進歩している
COLUMN 太陽光発電の性能は日照時間によって決まる
太陽光発電拡大の大きな問題点
COLUMN 太陽光発電システムによる廃棄物問題
理論的変換効率が75%に達した量子ドット太陽電池
COLUMN 太陽光利用促進への大きな夢と小さな工夫
風力と太陽光発電は一般電源ではなく特定電源として活用を
第5章 開発が期待される次世代の自然エネルギー
海に囲まれた日本は海洋エネルギーに向いた国か?
全国の港で活躍している波力発電システム
COLUMN 海水の温度差や塩分濃度も発電に利用できる
バイオマス発電は燃料産地から電力ユーザーまでをつなげる
第6章 その場しのぎの省エネから構造の省エネへ
エアコンなしでも快適に暮らせる空間の開発を
住環境が変わればエネルギーの利用形態も変わる
省エネ価値という新しい評価軸を導入する時代へ
COLUMN 高度成長期を引きずっている規格の見直しを!
第7章 一次エネルギーから考えなければ本質はわからない
エネルギーバランス・フローからわかる日本の実態
電力は無駄が多いエネルギーなのにシェアを上げてきた
一次エネルギーをみていくと日本とドイツは似ている
エネルギー供給量と消費量はこれからも増えていくのか?
経済大国日本の省エネの可能性を探っていく
第8章 自然エネルギーを正しく普及させるために
自然エネルギーと原発は分けて考えるべきだ
再生可能エネルギーの実力を試すエコシティの建設を
第9章 日本のエネルギーのベストミックスは?
人口減と省エネで全体量を減らしベストミックスへ
私たちは原子力にどう立ち向かえばいいのか?
エピローグ エネルギーの未来を目指す噛みあう議論のために
参考資料
索引
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