内容紹介
論理の流れをつかむ、話の大筋を理解することによって複素関数がわかるようになる!
複素関数は数学分野ですが、物理学や工学の分野で広く使われる基礎科目で、数学科以外の学生向けのやさしい解説書が求められています。本書は実関数と複素関数の関係を初心者にわかりやすく解説しています。等角写像や解析接続などは省略し、「まずは学ぶ人のための最初の本」という位置づけになっています。またべき級数を用いることにより,多少遠回りにはなりますが,実数の関数と全く同じ形で複素関数を定義しており、実関数と複素関数の関係は容易にわかるようになっています。章末には演習問題も収録。
このような方におすすめ
物理・応用物理系の学生
複素関数が必要な工学系学生
目次
主要目次
第1章 複素関数
第2章 複素関数の微分
第3章 複素関数の積分
第4章 複素関数の展開と特異性
第5章 留数定理
詳細目次
はじめに
第1章 複素関数
1.1 複素数
■複素数
■四則演算
■共役複素数
■複素平面
1.2 数列と級数
■複素数の関数を定義するためには…
■数列
■級数
■無限級数の収束判定方法
■べき級数(整級数)
1.3 複素関数
■複素関数
■指数関数
■三角関数
■双曲線関数
■対数関数
■べき乗(累乗,べき関数)
■分枝に関するとっても重要な注意
第1章の練習問題
第2章 複素関数の微分
2.1 複素微分
■複素微分の定義
■微分公式
■べき級数の微分
■指数関数の微分
■双曲線関数の微分
■三角関数の微分
■対数関数の微分
■べき乗の微分
2.2 コーシー・リーマン( Cauchy-Riemann)の関係式
■コーシー・リーマン( Cauchy-Riemann )の関係式
■調和関数
第2章の練習問題
第3章 複素関数の積分
3.1 複素積分
■複素積分の定義
■複素積分の基本的な性質
■原始関数
■かんたんな複素積分の例
3.2 コーシー( Cauchy)の積分公式と正則関数
■コーシー( Cauchy)の積分公式
■正則な関数に関するいくつかの定理
第3章の練習問題
第4章 複素関数の展開と特異性
4.1 テイラー( Taylor )展開
4.2 零点
4.3 ローラン( Laurent )展開
4.4 特異点
第4章の練習問題
第5章 留数定理
5.1 留数定理
5.2 留数の求め方
5.3 留数定理の応用例
第5章の練習問題
付録A 積分経路の変形方法
付録B 解答と解説
B.1 第1章の練習問題の解答と解説
B.2 第2章の練習問題の解答と解説
B.3 第3章の練習問題の解答と解説
B.4 第4章の練習問題の解答と解説
B.5 第5章の練習問題の解答と解説
索引
続きを見る