内容紹介
住居学に求められる諸問題を「サスティナビリティ」(持続可能性)の観点から解説。
本書は従来の住まいづくりの基本を踏まえつつ、シックハウス、アスベスト問題、欠陥住宅、耐震偽装、スケルトンインフィル等の長寿命化技術、少子高齢化社会に対応した空間デザイン等の幅広いトピックスに対応。豊富な図表と写真を掲載し、見開き2ページで完結したシンプルな構成で明確に解説。
3.11震災以降の住居を取り巻く社会の変化と資料の見直しを行ない、最新データに更新した改訂第2版。生活科学系、家政系の大学・短期大学の教科書として最適。
このような方におすすめ
生活科学系・家政系の学校での教科書、サブテキストとしての採用
生活科学系・家政系の学生および住宅・インテリア産業、建築設計、住宅行政、都市計画に携わる方
目次
主要目次
Chapter 0 サスティナブル社会の住まい
Chapter 1 住まいを取り巻く環境
Chapter 2 住生活のあり方とその変遷
Chapter 3 住まいの維持管理
Chapter 4 住生活のための人間工学
Chapter 5 住まいに必要な環境調整
Chapter 6 アレルギーやシックハウス現象を起こさない住まい
Chapter 7 住まいの構造・材料・施工
Chapter 8 安心・安全の住まい
Chapter 9 欠陥住宅問題と住まいの選択
Chapter 10 表現技法とこれからの住まいの設計
Chapter 11 これからのインテリア空間
Chapter 12 子育て家族の住まい,シングルの住まい
Chapter 13 高齢者と住まい
Chapter 14 ユニバーサルデザイン・エクステリアデザイン
Chapter 15 AI化が進む現代家庭の生活機器
Chapter 16 地球に優しいエコ住宅
付録 用語解説 引用文献 索引
詳細目次
Chapter 0 サスティナブル社会の住まい
0-1 サスティナブル社会とは
地球温暖化
サスティナブルな社会の必要性
住まいづくり・住まい方に望まれる姿勢
“サスティナブルな視点”での評価が必要
0-2 住むということ,住まいとは
動物のすみか
人類の住まい
住まいは基本的人権
住まいの条件
住居学とは
0-3 サスティナブルな住まいをつくる
エネルギー消費が少ない住まいとは
サスティナブルなエネルギー
スケルトン&インフィル(SI)
0-4 住まいの“サスティナブルな使い方・住まい方”
建物の運用による環境負荷
人工照明の調整・在人認知による負荷削減
日射熱の制御
節水制御
エネルギー効率の良い設備
緑化の効用
Chapter 1 住まいを取り巻く環境
1-1 世界の中での日本の自然環境
世界の気候と気候区分
日本の気候の特徴
住まいの地域性
住まいにかかわる気候区分
1-2 都市の気候環境
都市気候とは
都市気候の特徴
都市の住まいのあり方
1-3 人口環境の普及とライフスタイルの変化
住まいにおける伝統的な環境調節法
住まいにおける人工環境の普及と環境調節行為の変化
ライフスタイルの変化
1-4 地球環境問題と日本の住まい
地球温暖化に関する情勢
伝統的住宅の問題点
環境負荷低減の必要性
伝統を生かした住宅の変化の方向性
Chapter 2 住生活のあり方とその変遷
2-1 伝統的な住まいと住まいの役割
気候風土と住まい
職と住一体の住まい
住まいの格式性
2-2 住まいの近代化
洋風化の試み
プライバシーと個室化
初期のアパートメントハウス
2-3 住み方調査と住宅の計画
住み方調査と食寝分離の原則
不特定多数のための住宅計画
集合住宅の間取りと住み方
2-4 現代の住まいと住生活
住まいのバリエーション
ライフスタイルと住まい
住まい手像の変化と新しい住み方
Chapter 3 住まいの維持管理
3-1 住まいの寿命と維持管理
住まいの管理とは
住まいの寿命と長寿化の意義
傷みの原因と対策
住まいの管理と修繕計画
住まいの管理主体と管理能力
生活財の増加と管理
ライフスタイルの表現としての持ち物
3-2 家計と住居費
家計の中の住居費
住居費負担の現状
住居の購入に係る負担金
住居費の負担
住宅ローンのある世帯の家計
住宅ローンの返済額および返済割合
住宅価格の国際比較
3-3 集合住宅の管理
集合住宅の共同管理とその困難性
維持管理と修繕計画
大規模修繕工事
住み方と共同生活のルール
3-4 居住地の管理
住み手による居住地管理の取組み
居住地管理・まちづくりへの参加
居住地管理のルールづくり
Chapter 4 住生活のための人間工学
4-1 人体寸法と単位空間
日本人の体型
体型・体格指数
単位空間
4-2 行為空間と姿勢
動作寸法と動作空間
起居様式
住生活における姿勢
姿勢と目線の高さ
知覚と空間認識
4-3 人間の生理機能と環境
視覚
聴覚
温冷感覚
嗅覚
4-4 色彩と心理的特徴
色がみえる仕組み
色の表現
色の視認性・誘目性
色彩の心理効果
色彩の連想とイメージ
Chapter 5 住まいに必要な環境調整
5-1 住まいの熱環境
住まいと太陽エネルギー
暖かい住まい
涼しい住まい
5-2 住まいの空気環境と湿気
湿気と結露
室内空気汚染と換気
5-3 住まいの光環境・音環境
光
照明
騒音
騒音防止
5-4 住まいの設備
給排水
給湯
ガス
電気
オール電化とガスによる発電
Chapter 6 アレルギーやシックハウス現象を起こさない住まい
6-1 アレルギーとシックハウスの要因
アレルギーとは
アレルギーの原因物質
大気汚染・室内空気汚染
シックハウスとは
シックハウスの原因
シックハウスを生む汚染化学物質
6-2 健康に良い建築材料・家具材料を選ぶ
アレルギーを防ぐ建築材料・家具材料の選択
シックハウスを防ぐ建材・家具材料の選択
室内空気の汚染を軽減する材料・機器
建物を購入する場合の注意
寝具・衣類・おもちゃ・化粧品などの選択
6-3 アスベストとタバコの煙は身近なリスクファクター
アスベストの人体影響
タバコの煙による人体影響
6-4 室内空気の質を改善する工夫
室内空気の改善
シックハウス対策
室内空気汚染を防ぐ設備
Chapter 7 住まいの構造・材料・施工
7-1 住まいをつくる材料
構造材料
仕上げ材料
環境調整材料など
7-2 地域に適した構造・構法計画
寒冷地の住宅構造
多雪地の住宅構法
温暖地域の住宅構法
強風地域の住宅構法
多雨地域の住宅構法
7-3 住まいの構造と構法
木構造
外来木造
工業化構造
鉄筋コンクリート構造(RC造)
免震・制振建築
7-4 わが家の着工から完成まで
欠陥住宅を生まない注意
工事監理・施工管理が大切
着工から竣工までのチェックポイント
建築トラブル対策
Chapter 8 安心・安全の住まい
8-1 丈夫な住まい①
構造の安全性
耐力要素
伝統構法と在来軸組構法
8-2 丈夫な住まい②
耐震基準の変遷
建築基準法の制定
性能規定化
品確法と住宅性能表示制度
8-3 長持ちする住まい
構造の安全性を長期間保持する耐久性
構造材料の劣化防止
木材腐朽菌およびシロアリ
既存住宅の住宅性能表示制度
8-4 安心できる住まい
防犯対策
防火性能
住まい方と床下点検商法
Chapter 9 欠陥住宅問題と住まいの選択
9-1 住まいの問題
住生活問題
住宅事情
消費者相談にみる住宅に関する問題
9-2 欠陥住宅の問題
欠陥住宅
発生要因
9-3 住宅に関するトラブル
契約トラブル
住宅ローン破綻
近隣トラブル
9-4 住まいの選択
住宅の選択
戸建住宅か集合住宅か
住環境,立地の選択
Chapter 10 表現技法とこれからの住まいの設計
10-1 設計図の見方と描き方
図面の役割
線の種類と縮尺
平面表示記号と材料構造表示記号
図面の種類と必要事項
図面の作図順序
10-2 設計の手順
設計条件の整理
エスキスと考え方
基本計画と基本設計
実施設計と詳細図
10-3 住まいの設計手法
暮らし方と住まいの役割
暮らし方の動線と各室の機能
素材と空間
10-4 これからの社会と住まい・リフォーム設計
保存と再生
環境共生と取組み方
少子高齢化の暮らしとプランニング
Chapter 11 これからのインテリア空間
11-1 空間のデザインと心理効果
デザイン要素とその効果
空間構成と心理効果
空間のスケール感
11-2 家族の多様化と空間の変化
住機能の外部化とAI(人工知能)時代
家族の多様化
次世代型生活者像とその生活空間
11-3 インテリア設計の技術
サスティナブルデザイン
健康に配慮したデザイン
ユニバーサルデザイン
11-4 リフォームによるインテリア設計
家の中に家をつくる
マニアも納得のオーディオルーム
可動家具で間取りの可変性を向上させる
センターキッチン
小さな長屋のリフォーム
狭小住宅でゆとりの生活を
Chapter 12 子育て家族の住まい,シングルの住まい
12-1 子育て家族の生き方・住まい方
前近代の子育て
産業社会の子育て
子育て家族と戦後日本の住環境
12-2 子どもの成長発達と住環境
家庭という場所
子育てと住まい
子育てと地域社会
12-3 子ども部屋
日本の子ども部屋の起源
空間の文化と子育ての文化
子ども部屋とは
12-4 シングル(ひとり暮らし)のための住まい
シングルの類型
シングルの部屋さがし
癒し空間としての住まい
Chapter 13 高齢者と住まい
13-1 高齢者の心身機能と特性
高齢者とは
高齢者の心身機能
高齢期の疾患
高齢者の家庭内事故
13-2 いろいろな高齢者の住まい
高齢者世帯と住宅
高齢者に対する住宅行政の動き
いろいろな高齢者居住
13-3 自立支援のための住居改善の必要性と支援体制
現在の日本における高齢者の住環境
介護保険を中心とする日本の支援体制
“住居改善” という考え方
13-4 自立支援のための住居改善のポイント
改善の目的と効果
出前型相談
生活圏の拡大
福祉・医療・建築分野の連携が重要
改善方針と改善効果の見極め
Chapter 14 ユニバーサルデザイン・エクステリアデザイン
14-1 高齢者・障害者とバリアフリーデザイン
ノーマライゼーションとは
バリアフリーデザインとは
わが国の取組み
14-2 誰にも優しいユニバーサルデザイン
ユニバーサルデザインとは
ユニバーサルデザインの7原則
その他のデザイン概念
14-3 住まいのエクステリアデザイン
エクステリアとは
住まいの外構
住まいの庭
緑の効用
14-4 住環境のランドスケープデザイン
Chapter 15 AI化が進む現代家庭の生活機器
15-1 コンピュータの普及
コンピュータの歴史
暮らしの中のAI
家事労働の軽減
進化を続けるウェアラブルデバイス
15-2 AIと私たちの暮らし
スマートホーム
留守番ロボット
高齢者を癒やす「ロボットセラピー」
AIがサポートする車
次世代電気自動車
スマートシティ
15-3 安全な暮らしを支えるAI技術
RFID技術とその応用
空気清浄機と健康トイレ
AIで電子カルテ情報を構造化
「5G」を遠隔医療に活用
15-4 AIによる防犯・防災システム
カードキー・電子錠
生体認証で“本人”確認
AIによる防犯
AI等で究める防災・減災
AIと人間の共生
Chapter 16 地球に優しいエコ住宅
16-1 エコ住宅とは何か
エコ住宅の3要素
省資源
省エネルギー
長寿命
16-2 エコロジカルな日本の伝統住宅
四季の変化と日本の住まい
湿気への対処
自然との一体化
間取りの開放性・融通性
伝統的手法を生かした寒暑の調節手法
16-3 現代エコ住宅のさまざまな仕組み
高断熱高気密化
換気システムと空気質
屋根・外壁面の日射コントロール
周辺環境の緑化
16-4 太陽エネルギーのさまざまな利用法
太陽エネルギーのパッシブな利用
パッシブソーラーの手法①
パッシブソーラーの手法②
太陽エネルギーのアクティブな利用
付録 用語解説 引用文献 索引
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