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世界を一枚の紙の上に 歴史を変えたダイアグラムと主題地図の誕生

世界を一枚の紙の上に 歴史を変えたダイアグラムと主題地図の誕生

  • 著者大田 暁雄
  • 定価4,950円 (本体4,500円+税)
  • 判型B5
  • 272頁
  • ISBN978-4-274-22785-1
  • 発売日2021/12/15
  • 発行元オーム社

科学的グラフィズムの壮大な物語。アレクサンダー・フォン・フンボルトからオットー・ノイラートまで。雑誌『アイデア』の好評連載を書籍化。

本書は、19世紀初頭に制作された「一枚の絵」が従来のデザイン史の常識よりも半世紀以上も先んじていたことを図版とともに詳細に明らかにし、そこから約150年に及ぶ「世界の視覚化」の歴史を記したものである。
フランス国立図書館所蔵資料など貴重図版を多数収録。
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19世紀初頭の西欧は、「世界を視覚化する」という
いまだかつてない課題に直面していた。

自然現象の分布と生き物との相互連関を描く「生態系」の概念が生まれ、
科学の発展が「世界」を記述可能なものへと後押しし、
市民の台頭により「社会」全体を把握する必要性が出てきたのである。

巨視的で、かつ不可視な対象である「世界」を描くために、
ダイアグラムや主題地図などの新しい表現がつぎつぎに生み出された。

しかもその作業を担ったのは、自然科学者、地図学者、統計学者、官僚
あるいは画家といった、古典的な職業に分類される人々であった。
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*なお、本書は雑誌『アイデア』で連載された内容をもとに加筆・修正および再構成し、書籍化したものです。

【推薦の言葉、続々!】
中野 豪雄(アートディレクター・グラフィックデザイナー)
「関係づけ、比較し、体系立てる
 “世界”を描く視覚表現の起源を紐解く
 画期的な論考」

三中 信宏(進化生物学者・生物統計学者)
「情報を描く、知が見える
 可視化の世界観がいま明らかに」

真鍋 真(古生物学者・恐竜学者・国立科学博物館 標本資料センター長)
「19世紀の一枚の絵図から始まった
 情報デザインのルーツとその進化」
まえがき
第1部 「自然画」と生態学的自然観の確立
1章 世界を一枚の紙の上に アレクサンダー・フォン・フンボルトの探検測量
1-1 自然世界のミニアチュール ―垂直植生図と生態系の目覚め
1-2 地球と生命の起源 ―創造的世界観から近代科学的世界観へ
1-3 「見ること」と「測ること」の融合

2章 「コスモス」の視覚化 ハインリヒ・ベルグハウスの『自然アトラス』とフンボルティアン・グラフィズムの展開
2-1 世界の計測と自然アトラスの誕生
2-2 地図学的言語の革新
2-3 コスモス理念と地図学的才能の融合
2-4 『自然アトラス』の波及

第2部 近代社会のタブロー
3章 国民国家の肖像画 統計学の確立と社会のイメージ
3-1 統計と国勢視覚化 ―人口、面積、経済
3-2 教育革命と倫理の統計学
3-3 センサスの整備と産業革命
3-4 近代化の功罪 ―パンデミックと視覚的推論

4章 再組織化される国土 シャルル・ジョセフ・ミナールの流動地図
4-1 「ナポレオンのモスクワ遠征地図」の忘れられた作者
4-2 流動地図が描く水陸輸送網の展開
4-3 流動地図の変容 ―ハンニバルとナポレオンの遠征図
4-4 「目による計算」のために

5章 政策としての統計図表 エミール・シェッソンの『図的統計アルバム』
5-1 産業化と図的統計
5-2 シェッソンの理論的準備 ―1878年パリ万国博覧会
5-3 『図的統計アルバム』 

第3部 地球の再組織に向けて
6章自然に対する感受性と地球の描き方 エリゼ・ルクリュの地図思想
6-1 自然のイメージ
6-2 地球を描く
6-3 大地球儀 ―国境なき大地そのものの表象

7章 視覚言語による社会革命 オットー・ノイラートの『社会と経済』アトラス
7-1 言葉は分かち、絵は結びつける
7-2 「絵ことば」の規格化
7-3 《言明(ステートメント)》の構築に向け
7-4 「事実」を基礎とした教育の普及
7-5 革命装置としてのアイソタイプ

8章 「世界」を収集し、分類し、体系化する ポール・オトレの20世紀型《百科全書》
8-1 「世界」という書物
8-2 世界の索引(インデックス) ―アンチ・バベルの塔としての博物館
8-3 『普遍文明アトラス』と《新世界図絵》
8-4 オトレの到達した「世界」

あとがき
図版クレジット
人文録
索引
参考文献