内容紹介
ベイズモデル、生成AIの数学的動作原理を学ぶ
増補改訂でより詳しく
本書は,機械学習の道具として使われている確率過程の書籍です.確率過程とは,誤解をおそれずにひと言でいえば「パラメータにしたがってランダムに変動するデータを解析するための数学の一分野」です.すなわち,ベイズモデル,生成AIの数学的動作原理です.
日進月歩の勢いで発展を遂げる機械学習の研究成果を各自の専門領域に取り入れるには,これらの中で道具として使われている確率過程の基礎的な知識が必要不可欠です.本書では,数学的な厳密性は犠牲としながらも,機械学習の最新の結果を理解するために最低限必要と思われる内容にしぼって,確率過程について説明しています.
今回の増補改訂によって内容を大幅に追加しています.
このような方におすすめ
理工系および情報系の学部上級生~博士前期過程の大学院生
関連する業務に携わる企業の研究開発者や,実験データ解析等にかかわる他分野の研究者の方々
目次
主要目次
第1章 確率論の基礎
第2章 確率積分と確率微分方程式
第3章 マルコフ過程の性質
第4章 確率過程とベイズモデル
第5章 確率過程と機械学習
第6章 実問題への応用
付録A 基礎事項の復習式の復習
付録B サンプルコード
詳細目次
第1章 確率論の基礎
1.1 ランダム事象と確率
1.2 確率空間と確率変数
1.3 確率変数の独立性
1.4 確率変数の相関
1.5 確率変数の和
1.6 確率変数の変換
1.7 累積分布関数と特性関数
1.8 モーメントとキュムラント
1.9 多変量の確率変数
第2章 確率積分と確率微分方程式
2.1 ランダムな運動
2.2 確率過程
2.3 ブラウン運動とその性質
2.4 ブラウン運動と確率積分
2.5 確率微分方程式
2.6 伊藤の公式
2.7 確率微分方程式の具体例
2.8 確率微分方程式の数値解法
第3章 マルコフ過程の性質
3.1 確率密度関数による表現
3.2 マルコフ過程
3.3 フォッカー・プランク方程式の導出
3.4 フォッカー・プランク方程式の解法
3.5 第一通過時間
3.6 マスター方程式
3.7 ブラウン汎関数
3.8 最適制御
第4章 確率過程とベイズモデル
4.1 ベイズモデルの基礎
4.2 時系列と状態空間モデル
4.3 連続空間のベイズモデル
第5章 確率過程と機械学習
5.1 ガウス過程回帰
5.2 スチューデントのt-過程回帰
5.3 ベイズ最適化
第6章 実問題への応用
6.1 環境ゆらぎの影響を受けるブラウン粒子の運動
6.2 オプションの価格付け問題
6.3 深層学習への応用
付録A 基礎事項の復習
A.1 微積分の復習
A.2 線形代数の復習
A.3 微分方程式の復習
付録B サンプルコード
B.1 確率微分方程式の数値解法のサンプルコード
B.2 状態推定のサンプルコード
B.3 機械学習のサンプルコード
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