内容紹介
ふりかえりのスキルを向上させるための実践的なアドバイス
本書は、「レトロスペクティブ(ふりかえり)」をアジャイルソフトウェア開発に適用するチームにさらなるアドバイス、テクニック、実例を紹介し、チームが同じ場所、オンライン、ハイブリッドのどこに居てもレトロスペクティブによって迅速に学習し、学習を継続するための方法を述べるものです。本書は、チームリーダー、スクラムマスター、コーチがチームを巻き込み、学び、改善し、より大きな成果を出すのに役立ちます。
第1版では、レトロスペクティブをアジャイル開発に適用する方法を示しました。第2版では、著者らの20年以上にわたる経験を反映し、より実践的なアドバイス、オンラインやハイブリッドなチームにおける課題に回答します。レトロスペクティブをどのように設計するか、ファシリテーションについて、世界中のチームから得られた疑問や懸念を元に、より充実したガイダンスを提供します。より効果的な対話のために、客観的データと主観的データの両方を使用する方法を探ります。
Agile Retrospectives, Second Edition: A Practical Guide for Catalyzing Team Learning and Improvement by Esther Derby, Diana Larsen, David Horowitzの邦訳です。
このような方におすすめ
◎大きな顧客価値をより素早く、より確実に提供する優れたチームの構築を目指すソフトウェア開発者
◯ビギナーからプロフェッショナルまで、広くソフトウェア開発に関わるエンジニア
目次
主要目次
第I部 基本的要素
第1章 チームの検査と適応を支援する
第2章 チームに合わせたふりかえり
第3章 ふりかえりをリードする
第4章 集団ダイナミクスを管理する
第II部 アクティビティの選択
第5章 場を設定するアクティビティ
第6章 データを収集するアクティビティ
第7章 アイデアを出すアクティビティ
第8章 何をすべきかを決定するアクティビティ
第9章 ふりかえりを終了するアクティビティ
第10章 よくあるシナリオのふりかえり
第III部 考慮すべきこと
第11章 リモートチームのふりかえり
第12章 変化の促進と持続
第13章 チームでは解決できない問題を報告する
第14章 反対意見に打ち勝つ
第15章 学習の旅は続く
付録A 事前準備の質問
付録B アクティビティのリファレンスシート
参考文献
詳細目次
第I部 基本的要素
第1章 チームの検査と適応を支援する
1.1 ふりかえりの5つのフェーズ
1.2 フェーズ1:場を設定する
安全性を確保する
1.3 フェーズ2:データを収集する
2種類のデータ
カーリーのカード
データ収集のガイドライン
データを表示する最適な方法を検討する
1.4 フェーズ3:アイデアを出す
1.5 フェーズ4:何をすべきかを決定する
比較や評価
1.6 フェーズ5:ふりかえりを終了する
1.7 構造の利点のまとめ
第2章 チームに合わせたふりかえり
2.1 チームのニーズに合わせてふりかえりを設計する
2.2 チームの状況を考慮する
2.3 重点項目を作る
重点項目を選択する方法
広い重点項目と狭い重点項目
役に立つ重点項目を書く
2.4 期間を決定する
2.5 場所と設定を選択する
2.6 ふりかえりの時間を配分する
これまでに説明した意思決定の例
2.7 アクティビティを選択する
フェーズごとにアクティビティを選択するガイドライン
小グループのワークを選択する
アクティビティの選択の例
フェーズ:場を設定する(10分間)
フェーズ:データを収集する(45分間)
フェーズ:アイデアを出す(45分間)
フェーズ:何をすべきかを決定する(30分間)
フェーズ:ふりかえりを終了する(10分間)
予備や調整の時間(20分間)
あなたのふりかえりを想定する
2.8 DIYのアクティビティ
2.9 これでうまくいくだろうか?
第3章 ふりかえりをリードする
3.1 ファシリテーターの役割
他に考慮すべきこと
3.2 アクティビティを管理する
ダイヤモンドを移動する
予期しない事態に対処する
3.3 時間を管理する
グループにキューを出す
3.4 あなた自身を管理する
3.5 あとは人を集めるだけ
第4章 集団ダイナミクスを管理する
4.1 チームの約束を作成する
チームの約束から心配事がわかる
4.2 静かな人の意見を引き出す
4.3 みんなのための空間を生み出す
4.4 権力の差を管理する
4.5 非難を避ける
4.6 緊急の問題に対処する
4.7 困難なダイナミクスに対処する
泣く
叫ぶ
退出
不適切な笑いやおふざけ
沈黙
4.8 自分の酸素マスクを忘れない
第II部 アクティビティの選択
第5章 場を設定するアクティビティ
5.1 アクティビティを知る
必須アクティビティ
チェックイン
効果的な参加をサポートするアクティビティ
安全性を構築および強化するアクティビティ
5.2 重点項目と議題の紹介
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
5.3 チェックインの質問(一言チェックインを含む)
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
5.4 ESVP
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
5.5 フォーカスオン/フォーカスオフ
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
5.6 ふりかえりのチームの約束
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
5.7 バリエーション:チームの約束とふりかえりの基本ルール
説明と理論的根拠
ファシリテーターガイド
5.8 バリエーション:対立や論争のためのふりかえりの基本ルール
説明と理論的根拠
ファシリテーターガイド
手順
5.9 ふりかえり最優先条項
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
5.10 穴埋め
説明と理論的根拠
ファシリテーターガイド
手順
リモートへの適応
材料と準備
メモ
5.11 温度計測
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
5.12 温度計測の代替案
感謝と謝罪
改善の機会(あるいは胸中を打ち明ける)
5.13 場を設定した
第6章 データを収集するアクティビティ
6.1 アクティビティを知る
客観的データのアクティビティ
主観的データのアクティビティ
混合データのアクティビティ
6.2 シンプルな客観的データの議論
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
6.3 改善アクションからデータ収集
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
6.4 シンプルな主観的データの議論
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
6.5 満足ヒストグラム
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
6.6 チームレーダー
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
6.7 タイムライン
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
6.8 バリエーション:タイムラインとカラーコードドット
6.9 共有データは改善の基盤になる
第7章 アイデアを出すアクティビティ
7.1 アクティビティを知る
データを解釈するアクティビティ
アイデアを見つけるアクティビティ
選択肢を探索するアクティビティ
7.2 パターンを特定する質問
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
7.3 フィッシュボーン図
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
7.4 サークルとスープ
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
7.5 フォースフィールド
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
7.6 ブレインストーミングとフィルタリング
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
7.7 課題の優先順位付け
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
7.8 アイデアができたので何をすべきかを決定する
第8章 何をすべきかを決定するアクティビティ
8.1 アクティビティを知る
好みの把握
合意の確認
選択肢の評価
実験の設計
8.2 短いテーマ
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
8.3 好みの表明とドット投票
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
8.4 合意の度合い
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
8.5 選択肢の比較
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
8.6 インパクト対エネルギーの決定基準
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
8.7 実験の設計
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
8.8 アクションに向けた最初のステップ
第9章 ふりかえりを終了するアクティビティ
9.1 アクティビティを知る
改善アクションを刺激するアクティビティ
参加意欲を内省するアクティビティ
ふりかえりを内省するアクティビティ
9.2 希望と願い
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
9.3 ひとつだけ「今」やること
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
メモ
9.4 学習マトリックス
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
9.5 感謝の気持ち
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
9.6 役立った、邪魔だった、仮定した
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
9.7 投資時間対効果
説明と理論的根拠
所要時間
ファシリテーターガイド
手順
材料と準備
メモ
9.8 まとめ
第10章 よくあるシナリオのふりかえり
10.1 新しいチームを結成した
場を設定する
データを収集する
アイデアを出す
何をすべきかを決定する
ふりかえりを終了する
10.2 リリースが成功したあと
場を設定する
データを収集する
アイデアを出す
何をすべきかを決定する
ふりかえりを終了する
10.3 新機能の提供後に顧客からのフィードバックが不十分
場を設定する
データを収集する
アイデアを出す
何をすべきかを決定する
ふりかえりを終了する
10.4 システム障害や問題発生のあと
場を設定する
データを収集する
アイデアを出す
何をすべきかを決定する
ふりかえりを終了する
10.5 機能の提供時間が伸びている
場を設定する
データを収集する
アイデアを出す
何をすべきかを決定する
ふりかえりを終了する
10.6 経験豊富なチームがふりかえりの必要性を感じない
場を設定する
データを収集する
アイデアを出す
何をすべきかを決定する
ふりかえりを終了する
10.7 チームづくりで問題発生
場を設定する
データを収集する
アイデアを出す
何をすべきかを決定する
ふりかえりを終了する
10.8 心理的安全性が低いチーム
場を設定する
データを収集する
アイデアを出す
何をすべきかを決定する
ふりかえりを終了する
10.9 チーム内の対立
場を設定する
データを収集する
アイデアを出す
何をすべきかを決定する
ふりかえりを終了する
10.10 部屋にいる象
場を設定する
データを収集する
アイデアを出す
何をすべきかを決定する
ふりかえりを終了する
10.11 計画ではなく流れ
第III部 考慮すべきこと
第11章 リモートチームのふりかえり
11.1 リモートのふりかえりの2つの原則
平等な参加
確実性と明瞭性の向上
11.2 原則をプラクティスにする
重要事項と議題を事前に送信する
カメラの使用について伝える
議題の切り替えを明示的にする
参加者の配置をデジタルで再現する
非言語的な手がかりを使用する
割り込みのプロトコルを設定する
プロセスのチェックの頻度を増やす
11.3 非同期型のふりかえり
11.4 ハイブリッドのふりかえり
11.5 演習に適応するための一般的なガイド
11.6 ホワイトボード?ふりかえり専用のツール?
11.7 最後の2つのヒント
ツールに支配されないことが最も重要
第12章 変化の促進と持続
12.1 アクションアイテム
SMARTな基準
12.2 実験
高速なフィードバック
安価
許可は不要
簡単
12.3 次のステップを選択する
エネルギーに従う
12.4 チェンジ・アンバサダー
12.5 他人に影響を与える
影響を与える相手が明確な場合
影響を与える相手が明確ではない場合
12.6 自分自身の反応を変える
12.7 学習
12.8 改善項目を可視化する
12.9 結果を監視する
ステアリング・シグナル
12.10 大きな変化のサポート
変化における4つの移行フェーズ
12.11 実行し給え(Make It So)
第13章 チームでは解決できない問題を報告する
13.1 責任を負う
13.2 サークルとスープ
13.3 15%ソリューション
13.4 情報を発信する
13.5 ふりかえりのラジエーター
ラジエーターの使用を開始する
13.6 マネージャーを含めないのはなぜか?
13.7 ふりかえりのふりかえり
フェーズ:場を設定する
フェーズ:データを収集する
フェーズ:アイデアを出す
フェーズ:何をすべきかを決定する
フェーズ:ふりかえりを終了する
ループを閉じる
サークルとスープに戻る
13.8 主観的インパクト分析
13.9 スケーリングフレームワーク
FaST
LeSS
Nexus
SAFe
13.10 「ここでのやり方」をする必要はない
第14章 反対意見に打ち勝つ
14.1 失望の悪循環
共感と好奇心から始める
14.2 どうせ何も変わらない
15%ソリューション
14.3 ふりかえりは退屈
14.4 面倒な会話をしたくない
優れた行動を示す
14.5 忙しすぎる
14.6 私たちはアジャイルではない
14.7 ふりかえりは非難につながる
14.8 マネージャーの「役に立たない」という思い込み
14.9 反対意見に屈しない
第15章 学習の旅は続く
15.1 ふりかえり全般
15.2 ファシリテーション
15.3 継続的改善
15.4 コミュニティに参加する
15.5 持続的学習
付録A 事前準備の質問
A.1 重点領域
A.2 うまくいっていることを評価する
A.3 未来に向けて
A.4 手放す
A.5 懸念事項
A.6 その他
付録B アクティビティのリファレンスシート
参考文献
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