本文へスキップします。

H1

フェア・イベント

ブログV2:表示

第109回ロボット工学セミナー『臨床応用から理解するリハビリテーション・ロボティクス』 (10/13)

フェア・イベント (2017/06/26)

第109回ロボット工学セミナー『臨床応用から理解するリハビリテーション・ロボティクス』が,2017年10月13日(金)に開催されます.

セミナー口上

現在のわが国の高齢者人口は25%を超え,高齢社会となっている.同時に疾患を抱えてしまう方も多く,そのような人々を支援し,また臨床や介護の現場における人手不足を解消することは喫緊の課題です.このような課題に対して,わが国ではリハビリテーション・ロボティクスは盛んに研究されていますが,リハビリテーションの臨床現場において実際に使われている技術は必ずしも多くありません.本セミナーでは,実際の現場におけるロボット技術の活用事例や当該分野への参画のために必要な技術をご紹介いただきます.

 

講演内容,タイムスケジュール,申込み方法など,くわしくは以下のWebサイトをご確認ください.
第109回ロボット工学セミナー

 

臨床応用から理解するリハビリテーション・ロボティクス

 

■オーガナイザー
オーガナイザー:安 琪(東京大学)

■開催日
2017年10月13日(金)9:30-16:10(開場9:00)

■開催地
東京大学 本郷キャンパス 工学部3号館32講義室(東京都文京区本郷7-3-1)

会場アクセス
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/map01_02_j.html
最寄り駅:「本郷三丁目駅」(丸ノ内線,大江戸線)から徒歩10分,「東大前駅」(南北線)から徒歩8分

■主催
一般社団法人 日本ロボット学会

■定員
70名(定員になり次第締め切ります)

■参加費(税込) ※ お支払の際,別途システム手数料「216円」を頂戴致します.
当学会及び協賛学会の正会員(個人)/8,500円,会員外(一般)/13,000円
当学会及び協賛学会の学生会員(個人)/3,000円,会員外(学生)/4,500円
当学会賛助会員 招待券ご利用/無料,優待券ご利用/3,000円,左記サービス券なし/13,000円
特別優待券使用の場合:学生(RSJ会員非会員問わず)/無料,学生以外/3,000円

※2017年度開催セミナーより参加申込みおよび参加費のお支払い方法が変更となります.
詳細は下記ご案内ページをご確認ください.
http://www.rsj.or.jp/seminar_info/pay/

※賛助会員招待券/優待券および特別優待券の詳細は下記ご案内ページをご確認ください.
http://www.rsj.or.jp/seminar_info/ticket/

■講演内容
9:30-9:35 <開会挨拶・講師紹介>

9:35-10:35
第1話 自立支援を目指すロボット介護機器
産業技術総合研究所 比留川博久

 経済産業省/AMEDは,高齢者の自立支援および介護者の負担軽減を目指して「ロボット介護機器開発・導入促進プロジェクト」を2013年度から5年計画で実施中で,移乗支援,屋内/屋外移動支援,見守り,排泄支援,入浴支援でロボット介護機器の開発を行ってきている.この中,移乗支援,屋内外移動支援は,高齢者の自立支援を主目的としており,広い意味で高齢者のリハビリテーションに資する機器であると考えられる.本講演では,これらの機器の開発プロセス,安全性評価法を紹介するとともに,機器の特徴および今後の課題について紹介する.

10:35-10:45 <休憩>

10:45-11:45
第2話 ブレイン?マシン・インタフェースによるコミュニケーションと運動の補助
国立障害者リハビリテーションセンター 神作憲司
 脳波を用いたブレイン?マシン・インタフェース(BMI)技術を研究開発している.我々は,特定の視覚刺激を注視した際に生じる脳信号を利用して,コミュニケーションや運動の補助を可能とするシステムを開発した.このシステムに用いる視覚刺激の強調表示の手法として,輝度変化に加えて緑・青の色変化を用いることで,操作精度や使用感を有意に向上させることに成功した.着脱容易で長時間使用可能な脳波電極も開発し,これらを用いた内製のシステムの実証評価を,筋萎縮性側索硬化症患者や脳卒中後片麻痺患者等を対象として進めている.こうした研究開発を紹介しながら,BMI技術がリハビリテーション分野に貢献する可能性について論じていきたい.

11:45-12:45 <休憩(昼食)>

12:45-13:45
第3話 ニューロリハビリテーションの現状と課題
森之宮病院 宮井一郎

 脳損傷後の機能回復が神経の可塑性に基づくことが明らかになり,ニューロリハビリテーションの臨床においても,麻痺肢を使用する課題指向型練習とその練習量の確保へと方法論のパラダイムシフトが起こった.一方,運動機能の回復は構造的な異常(運動下降路の損傷)と機能的な異常(半球間バランス)の組み合わせにより規定される.前者が重度なら回復に限界があるのが現状であり,その限界を超えることが今後のチャレンジである.運動学習効率を高めるためのcontext,活動性向上のための環境設定に加えて,適応的な可塑性を誘導するニューロモデュレーションなどの最適なカップリングが必要であり,ロボット技術がadd-onできる価値についても考えてみたい.

13:45-13:55 <休憩>

13:55-14:55
第4話 リハビリテーションロボット普及のために
兵庫医科大学 道免和久

 リハビリテーション臨床においてロボットを本格的に利用する時代がすぐそこまで来ている.しかし実際には,解決すべき多くの問題があり,真剣に取り組まなければ一時的なブームに終わってしまう危険すらある.研究開発側や臨床側の問題として1)ニーズとシーズのミスマッチ,2)相互無理解,3)研究開発における「死の崖」問題,などがある.さらに,ロボットがリハビリテーションという「治療」に用いられること,そのためには運動学習の概念が不可欠であることさえも理解されていない場合が少なくない.一方,臨床側もロボットを単にブラックボックスとして安易に捉える傾向があり,トランスレーショナルリサーチとして議論を深めて行く必要がある.

14:55-15:05 <休憩>

15:05-16:05
第5話 リハビリテーション現場で求められるロボットの役割
京都大学 大畑光司

 近年,リハビリテーション現場におけるロボット技術の応用についての期待は高まっている.特に上肢トレーニングロボットや下肢トレーニングロボットについては多くのものが既に実践的に使用されてきているが,現時点ではリハビリテーション現場に大きなインパクトを与えているとは言い難い.これは,一般的な現場における介入プロセスに対して,効果的にロボット技術が適応するための明確なモデルが存在しないことに起因するのではないだろうか.本セミナーでは具体的なリハビリテーション専門職種の介入プロセスを紹介し,リハビリテーションロボットの使用を阻害する要因を議論したい.

16:05-16:10 <閉会挨拶>

■問合せ先
一般社団法人 日本ロボット学会 ロボット工学セミナー係
〒113-0033 東京都文京区本郷2-19-7 ブルービルディング2階
TEL:03-3812-7594 FAX:03-3812-4628
seminar[at]rsj.or.jp([at]を@に置き換えてください。)