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『ロボコンマガジン』休刊のお知らせ

ニュース 2019/08/16

 皆様にご愛顧賜って参りました小誌『ロボコンマガジン』は、諸般の事情により2019年9月号をもちまして休刊させていただくことになりました。読者の皆様には、誠に申し訳なく存じますが、事情をご賢察の上ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
 1998年12月に創刊して以来、ロボットコンテストに参加するための情報、製作記事、またロボットコンテストのレポート記事を中心とした内容構成を基本として、さらに昨今のロボット・ドローン・人工知能(AI)の社会実装の実態など、話題のトピックスを扱い、多くの方々から励ましのお言葉やご支援をいただきながら刊行してきました。
 これまで小誌をご愛読いただき誠に有り難うございました。深く感謝申し上げます。
 ロボット・人工知能の分野につきましては、今後も関連書籍の発行などにより関わって参ります。今後ともご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。
 皆様のますますのご清祥とご活躍を心より祈念申し上げ、休刊のご挨拶とさせていただきます。

2019年8月

株式会社オーム社

第119回ロボット工学セミナー『原理から学ぶ ロボットのための画像処理技術』(5/29開催)

フェア・イベント 2019/04/04

第119回ロボット工学セミナー『原理から学ぶロボットのための画像処理技術』 が、2019年5月29日(水)に開催されます。

セミナー口上

ロボットによる高度な環境認識を可能とする画像処理技術は、ロボット工学の基礎技術の1つです。センサー・計算機の低価格化と画像処理ソフトウェアの普及によって、画像処理を専門としない技術者・研究者が何らかの形で、画像処理をシステムに組み込むことが一般的に行われています。しかし一方で、複雑・高度化する画像処理技術の全容を把握することは難しく、システム設計フェーズの「どういった画像処理技術を用いるべきなのか」といった疑問や検証フェーズの「パフォーマンスの改善のためにチューニングすべきパラメータは?」などさまざまな困難に直面する場面も多くなっています。本セミナーでは、こうした皆様の疑問に答えるべく、ロボットに必要不可欠な画像処理技術を原理から学ぶ機会を提供したいと考えています。この趣旨に沿って、今回のセミナーでは、原理から応用までを網羅するため、各講演に90分から120分の時間を割り当てており、ロボット工学セミナーとしては過去最長の野心的なセミナーとなっております。セミナーでは、3次元計測、3次元物体認識、SLAM、および深層学習による画像認識といった技術について、講師の方々にわかりやすくご紹介いただきます。


原理から学ぶ ロボットのための画像処理技術
開催日
2019年5月29日(水)10:00~18:30(開場9:30)
開催地
東京大学 本郷キャンパス 武田先端知ビル 5F 武田ホール
(東京都文京区本郷7-3-1)
東京大学 [本郷地区キャンパスマップ(武田先端知ビル)]
東京大学武田先端知ビル VDECへのアクセスのご案内
最寄り駅:
「根津駅」(千代田線)徒歩5分
「東大前駅」(南北線)徒歩10分
「本郷三丁目駅」(丸ノ内線、大江戸線)徒歩15分
「弥生2丁目」(都営バス上60(上野-大塚駅前))徒歩1分
定員
会場参加:150名、ネット配信参加:50名
(どちらも先着順、定員になり次第締め切ります)
オーガナイザー
荒井 翔悟(東北大学)
講演内容
第1話 カメラキャリブレーションが不要でいつでもズームやピント調整ができる高速・高精度3次元形状計測手法の紹介
福井大学 藤垣 元治

 カメラを用いた非接触の3次元計測は、生産現場や医療や服飾などの分野だけでなく、ロボットの分野でも多く用いられている。本講演では、講演者らが提案しているカメラキャリブレーションが不要でいつでもズームやピント調整ができる「特徴量型全空間テーブル化手法」について、その原理を説明し、試作装置についても紹介する。従来の一般的な3次元計測の原理では、カメラのキャリブレーションが必須であり、その後にピント調整などはできないのが常識であった。しかし、考え方を少し変えて、撮影画像内の座標を用いずに3次元座標を求めるようにすることで、カメラキャリブレーションは不要となる。この手法を用いることで、振動に強い3次元計測装置が実現でき、凹凸面を走行するロボット等にも適用できるようになる。さらに注目点をズームすることなども可能となる。本講演では、3次元計測装置を小型化・高速化するために開発してきたラインLEDデバイスなども合わせて、デモンストレーションを交えながら紹介する。

第2話 ロボットのための3次元物体認識研究の現状と展望
中京大学 橋本 学

 ロボットビジョン、とりわけ3次元物体認識に関して、基本的な技術を概観するとともに、最新の研究事例を紹介する。前半では、ロボットビジョン課題を整理するとともに、最近のセンサーの現状、特徴量ベースの特定物体認識など、汎用性の高い技術を中心に解説する。後半では、国際ロボット大会やナショナルプロジェクトへの参画経験を踏まえつつ、ロボットマニピュレーションのためのビジョン技術や、ロボットタスク自動生成を支援するための「機能認識」やその応用について、現在取り組み中の研究事例を紹介する。

第3話 SLAMの基礎とオープンソース
千葉工業大学 原 祥尭

 自己位置推定と地図構築を同時に行う SLAM(Simultane-ous Localization and Mapping)は、移動ロボットに必須の基盤技術である。自律走行などの応用を対象として、実用化も進みつつある。  本講演では、多岐にわたる SLAM 技術の全体像を概観して整理する。SLAM 手法の基礎についてまとめ、応用事例も交えて説明する。各手法の特性を把握するためには、原理と位置付けの理解が欠かせない。全体像が分かれば、改良や発展の方向性も見えてくる。  また近年、LIDARを用いたLaser SLAMとカメラを用いたVisual SLAMでともに、オープンソースの手法が複数公開されている。つくばチャレンジでの自律走行における、これらの使用例についても紹介する。  実用化に向けて残された課題も多い。SLAMのオープンプロブレムについても言及する。

第4話 深層学習による画像認識の基礎と実践
(株)サイバーエージェント 山口 光太

 深層学習用のソフトウェアフレームワークとそれを高速に実行するハードウェアが一般的になるにつれ、高性能な画像認識アプリケーションを手軽に実装することが可能となってきました。ツールの使い方は洗練されてきたものの、深層学習モデルは中身を解釈することが難しく、初心者が実際に使うにはいくつもの落とし穴があります。この講演の前半は初心者を対象として、深層学習の基礎となるニューラルネットワークの動作原理や学習手法、画像認識でよく使われるアーキテクチャについて一通り解説し、基礎知識の習得を目指します。また、クラス分類や回帰のような簡単な問題設定から、物体検出、セグメンテーションのように様々な画像認識の課題設定についても整理します。後半では画像認識の応用事例として、デジタル広告でのバナーのクリック数予測、広告メッセージの理解などの実践事例を紹介します。


参加申込は下記WEBページにアクセスの上、手続きをお願いいたします。
第119回ロボット工学セミナー『原理から学ぶ ロボットのための画像処理技術』(5/29開催)

その他のセミナー開催情報は下記よりご確認ください。
日本ロボット学会 ロボット工学セミナー


本件に関する連絡先
一般社団法人 日本ロボット学会 ロボット工学セミナー係
〒113-0033 東京都文京区本郷2-19-7 ブルービルディング2階
TEL 03-3812-7594 FAX 03-3812-4628
seminar[at]rsj.or.jp([at]を@に置き換えてください)

第118回ロボット工学セミナー『実践的に学ぶ!深層学習を用いた自動運転・ナビゲーションの最前線』(4/23開催)

フェア・イベント 2019/02/06

第118回ロボット工学セミナー『実践的に学ぶ!深層学習を用いた自動運転・ナビゲーションの最前線』 が、2019年4月23日(火)に開催されます。

セミナー口上

自動運転・ロボットナビゲーションにおける深層学習が注目されています。深層学習は物体認識性能を劇的に向上させ、近年は認識の後段にある予測や判断にも活用され始めています。本セミナーの対象者は、深層学習の概略を知っており実装が未経験の研究者や技術者です。本セミナーでは、はじめに深層学習・深層強化学習の基礎から実装までを解説するチュートリアルを実施します。そして、深層学習を用いた空間モデリングと移動ロボットの進路予測、深層強化学習を用いたナビゲーションについて、最先端の技術をご紹介します。ご講演いただく深層学習・深層強化学習の理論は、自律移動ロボット以外にも適用できます。皆様のご参加をお待ちしています。


実践的に学ぶ!深層学習を用いた自動運転・ナビゲーションの最前線
開催日
2019年4月23日(火)10:00~17:30(開場9:30)
開催地
東京大学 本郷キャンパス 武田先端知ビル 5F 武田ホール
(東京都文京区本郷7-3-1)
東京大学 [本郷地区キャンパスマップ(武田先端知ビル)]
東京大学武田先端知ビル VDECへのアクセスのご案内
最寄り駅:
「根津駅」(千代田線)徒歩5分
「東大前駅」(南北線)徒歩10分
「本郷三丁目駅」(丸ノ内線、大江戸線)徒歩15分
「弥生2丁目」(都営バス上60(上野-大塚駅前))徒歩1分
定員
会場参加:150名、ネット配信参加:50名
(どちらも先着順、定員になり次第締め切ります)
オーガナイザー
香月 理絵(株式会社東芝)
講演内容
第1話 【チュートリアル】深層学習の動作の視覚的体感とフレームワークの特徴比較
シンギュラーテクノロジーズ/FMIC 森出 茂樹

 ディープラーニング(以下DL)を始めようとしている方からは「解説書を一通り読んだが具体的な動作が今一つ理解できない」、「ツールをインストールしてサンプルを試したが、その後何をやったらよいかわからない」などの感想をお聞きします。実際にDLを実務に活かすには次の一歩が必要です。開発の現場ではニューラルネットワークの各種パラメータの意味の理解や、チューニングのための各種ノウハウ(たとえば過学習への対応や層数とノード数のトレードオフ)などを、道具の使い方として体得していることが重要になります。
 そこで本講座では、ニューラルネットワークの動作を、ビジュアル学習ツールplaygroundを使いチューニングを行いながら視覚的に体感して頂きます。また、主要なDLフレームワークの特徴を、サンプルコードを使って比較解説します。

第2話 画像を用いた空間モデリングとその応用
産業技術総合研究所 櫻田 健

 近年、自動運転用地図の自動更新やインフラ点検、災害対応、農業の自動化などを目的に、空間モデリングの必要性が急速に高まっています。現在、自動運転用地図を構築するためには、高価な専用車両で日本全域を計測する必要があります。しかし、地図を更新するたびに専用車両で再計測するのは非常にコストが高く産業的ニーズとマッチしません。そのため、一般的な車両に搭載されるカメラやLiDARを用いて、低コストに空間モデルを更新する技術の開発が急務となっています。これらのセンサーデータから空間情報を低コストかつ高頻度にアップデートするためには、異なる時刻やセンサーで得られた情報を統一的に扱う枠組みが必要となります。本講演では、画像を用いた3次元モデリングの基礎と、異なる時刻や種類のデータの位置合わせ、変化検出、LiDARや温度カメラなど他のセンサーとの融合、空間モデリングの発展的な内容について説明します。

第3話 深層学習を用いた移動ロボットの進路予測
デンソーアイティーラボラトリ 佐藤 育郎

 深層学習によって多くの識別・回帰問題が可解になってきた中、予測問題を可解にするための研究が活発化してきています。識別・回帰問題においては独立同分布を仮定した下で決定論的な推論結果を返す枠組みが充分に機能しますが、予測問題においては時系列的な関連性=マルコフ性を仮定した下で確率的な推論結果を返す枠組みが望まれます。我々のグループでは、車両の進路予測の問題において、直進/右折/左折といった複数挙動を推論できる深層ネットワークの研究に取り組みました。本講演の第一部では、この多峰性を持った任意の確率分布に基づく推論の枠組みとそれの移動ロボットへの応用について紹介します。第二部では、Deep Kalman Filterと呼ばれる、深層モデルを状態空間モデルへ拡張した方法について紹介します。

第4話 【チュートリアル】深層強化学習の実応用のための報酬設計
千葉大学 荒井 幸代

 深層強化学習において、深層学習は状況の「認識」を、強化学習は状況に応じた「最適な行動」の学習をそれぞれ担っています。本セミナーでは特に「行動」を獲得する強化学習に焦点をあてます。強化学習は、逐次的な教師信号が不要で、代わりに行動に対する評価値を見積もるための報酬値を所与とします。強化学習の売りは、複数の行動後、すなわち、複数の状態遷移後に対する報酬値でも最適な行動を学習可能な点です。しかし、実問題への応用では「状態空間設計」「報酬設計」の方がボトルネックだとわかってきました。本セミナーでは、報酬設計の視点から、強化学習アルゴリズムの整理と、報酬設計法である逆強化学習(IRL)に加えて話題のGAIN(模倣学習に基づく敵対型生成モデル)を解説します。

第5話 自動運転における車両群制御に向けた深層学習の適用
北海道大学 山下 倫央

 車両単体の運転行動の学習に関する研究成果は既に実車を用いた検証段階にあります。その一方で、車両群全体としての移動効率や安全性を考慮した研究はまだ萌芽的段階にあります。本講演では、運転行動に関する機械学習の従来研究を概観するとともに、車両群全体の移動効率を向上させるためのDQN(Deep Q-Network)を用いた運転行動の学習手法と学習の結果として得られた“ゆずりあい”が及ぼす効果の検証結果を紹介します。また、安定した実車走行のためには制御パラメータのチューニングが重要です。本講演では、ニューラルネットワークを用いてPIDパラメータを自動調整する手法(ニューロPID)についても紹介します。

注意事項

  1. 第1話をご受講の際、Google Chrome、Safari、もしくはMozilla FirefoxをインストールしたPCやスマートフォン、タブレットをご持参いただければ、playgroundをご自身で実際に動作させながら体感することができます。会場内にはネットワーク環境がありませんが、あらかじめ以下のURLの画面を表示させておけばオフラインでの動作が可能です。
    https://playground.tensorflow.org/
  2. セミナー中、講師への質問をTwitterでも受け付けます。Twitterからの質問には各講演の質疑応答時間および<全体を通じた質疑応答>で回答いたします。
  3. 本セミナー第1話にて2台のPCを使用してチュートリアルを行います。本遠隔配信は技術的な問題でPC画面を配信できるのはPC1台のみとなり、もう1台のPCについてはWebカメラにてPC画面を撮影し、予備的に配信を行うこととなり、場合によっては、Webカメラで配信を行うPCの映像は十分なクオリティを確保できない可能性がございます。つきましては本セミナー遠隔配信参加申込の際は、上記ご了承の上お申込みをお願い致します。

参加申込は下記WEBページにアクセスの上、手続きをお願いいたします。
第118回 ロボット工学セミナー『実践的に学ぶ!深層学習を用いた自動運転・ナビゲーションの最前線』(4/23開催)

その他のセミナー開催情報は下記よりご確認ください。
日本ロボット学会 ロボット工学セミナー


本件に関する連絡先
一般社団法人 日本ロボット学会 ロボット工学セミナー係
〒113-0033 東京都文京区本郷2-19-7 ブルービルディング2階
TEL 03-3812-7594 FAX 03-3812-4628
seminar[at]rsj.or.jp([at]を@に置き換えてください)

第117回ロボット工学セミナー『身体機能の拡張技術がもたらす人類の未来』(11/19開催)

フェア・イベント 2018/10/12

第117回ロボット工学セミナー『身体機能の拡張技術がもたらす人類の未来』 が、2018年11月19日(月)に開催されます。

セミナー口上

ロボットは人類にどのような未来をもたらすのか。2018年3月、瞬間移動体験の実現を目指すANA AVATAR XPRIZEが始動し、ANA AVATAR VISION、AVATAR X Programと呼ばれる取り組みが開始された。ロボットを活用すれば、人間の感覚や動作は遠隔地に伝送可能となる。小型化や巨大化も可能である。親和性の高いインタフェースを用いれば、人間とロボットは一体となり、さらなる可能性が拓かれる。ロボットを活用した人類発展の歴史は、今まさに、ひとつの重大な転換期を迎えようとしている。


身体機能の拡張技術がもたらす人類の未来
開催日
2018年11月19日(月)10:10~16:45(開場9:50)
※遠隔配信は第5話(~16:00)まで。
開催地
慶應義塾大学 新川崎(K2)タウンキャンパスK2ハウス1階 大会議室
(神奈川県川崎市幸区新川崎7番1号)
慶應義塾大学 新川崎タウンキャンパス [交通アクセス]
JR横須賀線 新川崎駅下車 徒歩10分
JR南武線 鹿島田駅下車 徒歩15分
定員
会場参加:150名、ネット配信参加:20名
(どちらも先着順、定員になり次第締め切ります)
オーガナイザー
野崎 貴裕(慶應義塾大学)
講演内容
第1話 リアルハプティクスが拓く未来社会
慶應義塾大学 ハプティクス研究センター 特任教授 大西 公平

 21世紀社会の最大の課題の一つは少子長寿化の進む超成熟社会の発展である。力触覚伝送を可能にするリアルハプティクス技術を用いることでロボット等の人工機械を用いて、安全性と柔軟性を確保しながら人類の生活の質を高め、産業力を強化することが可能になる。多くの企業や公的機関と連携しながら、学術から出発したリアルハプティクス技術によるイノベーションを興し、21世紀社会の課題解決に貢献することが今求められている。

第2話 テレイグジスタンスによる小型人型ロボットの歩行
大阪大学 大学院情報科学研究科 助教 古川 正紘

 小型人型ロボットの視点で二足歩行を行い、微小な空間で人間と同等の判断力をもって活動できれば、微小空間での早期捜索活動など工学的な応用が期待できる反面、自律的にこれらを実現することはいまだ難しい。一方で、テレイグジスタンスの概念を導入することで、人間の知覚・運動・判断力をシステムに組み込むことでロボットシステムを介して人間の能力を拡張することができる。そこで課題となるのが、ロボットと人間との寸法比に起因した物理現象の相似則の維持であるが、本発表では歩行において維持すべき相似則の構築と、小型二足歩行ロボットを用いた歩行の実例までを紹介する。

第3話 巨大ロボットの作り方 2018 巨大「人型」ロボット設計論
株式会社人機一体 代表取締役 社長 兼 立命館大学 客員研究員 金岡博士

 第79回ロボット工学セミナーにおいて、講演者は「巨大ロボットの作り方 2013 力覚は逆送するべきか?順送するべきか?」と題する講演を行なった。ここでは「パワー増幅マスタスレーブシステム」において力覚を操作者に伝える独自のバイラテラル制御手法「力順送型バイラテラル制御」について紹介した。本講演はその続編である。講演者のこの5年間の取り組みを踏まえ、力順送型バイラテラル制御の適用を前提として、特に大型の人型ロボット制御における課題と、その解決のヒントとなる設計概念について論ずる。

第4話 人と機械の融合による創造性の開放
株式会社メルティンMMI 代表取締役 粕谷 昌宏

 インターネットやその他ロボット技術を用いた機械により人類の行動範囲は拡大されてきたが、それらの機械は必ず「身体」という物理インタフェースにより我々と接続されている。近年の機械の処理速度を考えると、今後身体というインタフェースがボトルネックとなることが予想される。本講演では、生体信号処理技術とロボット技術を用いてインタフェースのボトルネックを解消し、人類の創造性を最大化するMELTINの取り組みを紹介する。身体が選択できる世界は人類に何をもたらすのか、セミナーの場で多様な意見が生まれることを期待する。

第5話 人の懐に入り込むロボティクス技術:やわらかい物体の計測・提示デバイス化
慶應義塾大学 理工学部情報工学科 専任講師 杉浦裕太

 やわらかいものは、人間がリラックスするための空間に多く存在し、ソファやクッションのように人と環境の間の緩衝材として、またときにはぬいぐるみのように人間の嗜好品として機能している。このやわらかい物体にセンシングとアクチュエーションであるインタフェース機能を付与することによって、人間の活動を自然に長時間計測したり、ゆっくりとした情報提示ができると考えている。本講演では、これまで取り組んできた生活に存在するやわらかい物体をインタフェース化する手法を紹介する。

パネルディスカッション

※パネルディスカッションの遠隔配信は実施いたしません。


参加申込は下記WEBページにアクセスの上、手続きをお願いいたします。
第117回 身体機能の拡張技術がもたらす人類の未来 (11/19開催)

その他のセミナー開催情報は下記よりご確認ください。
日本ロボット学会 ロボット工学セミナー


本件に関する連絡先
一般社団法人 日本ロボット学会 ロボット工学セミナー係
〒113-0033 東京都文京区本郷2-19-7 ブルービルディング2階
TEL 03-3812-7594 FAX 03-3812-4628
seminar[at]rsj.or.jp([at]を@に置き換えてください)

第116回ロボット工学セミナー『フィールドで活躍するロボット技術』(10/31開催)

フェア・イベント 2018/10/12

第116回ロボット工学セミナー『フィールドで活躍するロボット技術』 が、2018年10月31日(水)に開催されます。

セミナー口上

宇宙,海底,災害現場,原発等,人が直接立ち入ることが困難な環境ではロボットによる作業が必須であり,確実にミッションを遂行できることが求められています。一方で,一般環境で利用するロボットと比較して,未知環境でセンシング,動作制御,遠隔操作等をする難しさもあります。本セミナーでは,フィールドで使える強いロボット技術の最新動向,ニーズと課題の抽出から実用化までの取組み事例をご紹介いただきます。


フィールドで活躍するロボット技術
開催日
2018年10月31日(水)10:30~17:00(開場10:00)
開催地
中央大学 後楽園キャンパス 5号館3階5336号室(東京都文京区春日1-13-27)
中央大学 後楽園キャンパス [交通アクセス]
中央大学 後楽園キャンパス [キャンパスマップ]
「後楽園駅」(東京メトロ 丸ノ内線/南北線)徒歩5分
「春日駅」(都営地下鉄 三田線/大江戸線)徒歩6分
定員
会場参加:130名、ネット配信参加:20名
(どちらも先着順、定員になり次第締め切ります)
オーガナイザー
小林 亮介(株式会社 日立製作所)
講演内容
第1話 海中で活躍するロボット技術の最新動向と今後の展望
東京大学 巻 俊宏

 海中観測のニーズは産業、防衛、サイエンス、捜索救助と多岐に渡りますが、人が直接アクセスできないため、各種の海中ロボットが活躍している。本講演では、海中ロボットの代表的な3種類である有人潜水艇(HOV: Human Occupied Vehicle)、遠隔操縦ロボット(ROV: Remotely Operated Vehicle)、自律型海中ロボット(AUV: Autonomous Underwater Vehicle)それぞれの概要を述べるとともに、海中におけるロボット技術の課題を説明する。中でも、無索かつ全自動で活動可能なAUVは、新たな海中探査ツールとして注目されている。AUVの最新動向を詳しく紹介するとともに、当研究室における研究事例として、ホバリング型AUV Tri-Dog 1およびTri-TON 2による海底画像マッピング、海底ステーションへのドッキングおよび非接触給電、そしてローコストAUV HATTORIについて紹介する。

第2話 フィールドロボット技術の動向と今後の課題
東京大学 淺間 一

 現在、人工知能とともにロボット技術が再び注目されており、ロボット技術の需要は、産業用ロボットからサービスロボット、さらにはフィールドロボットへと展開しつつある。フィールドロボットとは、陸海空の様々な屋外環境において移動しながら調査、運搬、作業などを行うロボットである。本講演では、開発が進められている様々なフィールドロボットの技術開発動向について述べるとともに、福島第一原発の廃炉、災害対応、社会インフラの点検などにおける具体的な例を紹介し、フィールドロボット技術の社会実装をさらに進めるうえでの課題や、その解決に向け、現在行われている様々な取組みについて述べる。

第3話 原子力発電所で活躍するロボット技術の変遷 ~通常運転時の定期点検用から廃止措置用まで~
日立GEニュークリア・エナジー株式会社 岡田 聡

 原子力発電所で活用するロボットは、元々、プラントの健全性を維持するための点検や運転中の監視用途として開発されてきた。特に、点検用のロボットは、耐放射線性は考慮されるものの、点検規格に従った仕様が必要とされた。震災後は、福島第一発電所の廃止措置を進めるために、様々なロボットが考案された。作業の種類、環境条件、寸法制約等、様々なニーズに応えるため、短期間で多種多様なロボットを開発し、実機に適用してきた。本講演では、震災前に開発された通常運転時の定期点検用ロボット、震災後の福島第一廃止措置用ロボットを中心に、原子力発電所で活躍してきたロボット技術の変遷を紹介する。

第4話 フィールドで活躍するロボット技術の実用化 ~大学からベンチャーへの展開~
株式会社ハイボット 広瀬 茂男

 東工大に奉職中、発表者は荒れ地を自在に動き回るヘビの動きに魅了されてヘビ型ロボットの開発を始めた。そして、4足歩行ロボット、クローラ型ロボットなどの多様な種類のロボット開発を行った。大学を離れて大学発ベンチャーの社長になってからは、さらにそれらを実用的なロボットに展開する試みを行ってきた。本講演では、これまで開発してきた、ウォンバットの巣穴の調査や福島第一原発の瓦礫の状態調査に使われたヘビ型ロボット、シンガポールのレスキュー隊に採用された災害現場探査用のヘビ型クローラロボット、狭隘な排水管の泥の中で調査作業を行ったヘビ型クローラロボット、福島第一原発1号機の瓦礫状態の探索に使用された長さ4mのヘビ型ロボットアーム、高圧電線の点検用に開発しているロボット、さらに地雷の探査を行うロボットなどの開発事例を紹介する。そして、真に社会に貢献出来るロボット開発を行う上での留意点をまとめる。


参加申込は下記WEBページにアクセスの上、手続きをお願いいたします。
第116回 フィールドで活躍するロボット技術 (10/31開催)

その他のセミナー開催情報は下記よりご確認ください。
日本ロボット学会 ロボット工学セミナー


本件に関する連絡先
一般社団法人 日本ロボット学会 ロボット工学セミナー係
〒113-0033 東京都文京区本郷2-19-7 ブルービルディング2階
TEL 03-3812-7594 FAX 03-3812-4628
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「OECU杯 ヒト型レスキューロボットコンテスト 2018」参加者募集(11/4開催)

新着ロボコン情報 2018/08/30

 ヒト型レスキューロボットコンテスト実行委員会は、来る11月4日(日)に、大阪電気通信大学 寝屋川キャンパスにおいて「OECU杯 ヒト型レスキューロボットコンテスト 2018」を下記の要領で開催いたします。つきましては、その参加者の募集を開始します。応募締切は、10月19日(金)です。

 ヒト型レスキューロボットコンテストとは、2000年から毎年開催されている「レスキューロボットコンテスト」の新たな展開を目指し、ヒト型ロボット1台と操縦者1名で参加できるロボット競技です。ヒト型ロボットを遠隔操縦して、約4m×2mのフィールド内で「トンネルくぐり」「段差乗り越え」「ガレキ除去」「要救助者搬送」の四つのタスクを順にクリアし、かかった時間の短さを競います。また、各タスクに対する審査員による評価も重視されます。要救助者には、身長320mmのデッサン人形を用います。

 今回は、2017年とタスクの内容は同じですが、要救助者人形の姿勢を競技者が設定できなくなりました。また、要救助者人形は床の上ではなくベッドの上にいることになりました。

レスキューロボットコンテストは、ロボット競技を通じて、ものづくりの楽しさを伝えるとともに、防災や減災の大切さや難しさを考える機会を提供しています。本コンテストも、この考えを受け継ぎ、さらに多くの皆さんに輪を広げるために開催します。

 多くの皆さんが参加してくださるようお願い申し上げます。

「OECU杯 ヒト型レスキューロボットコンテスト® 2018」
日時 2018年11月4日(日)
10:00~12:00 ミーティング、ロボット検査、練習
12:00~17:30 競技(変更の可能性あり)
場所 大阪電気通信大学 寝屋川キャンパス 実験センター(Y号館)6階
(大阪府寝屋川市大阪府寝屋川市初町18-8、京阪寝屋川市駅から徒歩15分)
主催 ヒト型レスキューロボットコンテスト実行委員会
共催 大阪電気通信大学テクノフェア実行委員会
一般社団法人 アール・アンド・アールコミュニティー
協力 大阪電気通信大学自由工房
参加費 無料
申込み・問合せ先 humanoid-resconあgooglegroups.com
(「あ」を「@」に置き換えてください)
申込み方法 参加を希望される方は、下記WEBサイトにある募集要項と競技規定をご覧になった上で、2018年10月19日(金)必着で所定の様式のファイルを電子メールでお送りください。
OECU杯 ヒト型レスキューロボットコンテスト 2018
参考資料
その他
※「OECU」は、大阪電気通信大学の英語の略称です。


(株)QuestWorks、「ロボットプログラミングの実技研修」(教員向け) 開催(2018/07/25、07/26)

フェア・イベント 2018/06/18

VEX

 株式会社QuestWorksは、45か国以上、22,000 以上の教育現場で、100万人以上の生徒が使用しているVEX(*)を用いて、ロボット製作からプログラミング、競技までを体験できる研修を開催する。同研修では、体験に加えて、世界の教育現場で、なぜSTEM教育が取り入れられ始めているのかを、その需要と魅力について、世界大会の様子を伝えながら説明される。

*VEXは、米国の2人の技術士によって2005年に誕生した。瞬く間に、海外に9つのオフィスを構え、従業員300人を超える企業に成長した。2007年にケンタッキー州ルイビルで学生向けロボット競技会「VEXワールドチャンピオンシップ」が始まり、2016年には35か国から16,000人が一堂に会し、その規模がギネス記録に認定された。2017年は、その記録をさらに更新し45か国から18,000人の生徒が集った。これから国内でもVEX の大会の運営組織が立ち上がり、各地で大会が繰り広げられていく予定だ。

VEXワールドチャンピオンシップ

開催概要

開催日 2018年7月25日(水)、26日(木)いずれも12:00~16:30
会 場 株式会社オーム社 地下1階 第1ゼミルーム(地図
募集定員 15名
受講対象者 全国工業高等学校長協会に加盟している教職員(全国工業高等学校長協会夏季講習より応募)。また教職員以外で、プログラミング教育、STEM教育、ロボット教育に興味のある方。もしくは、すでにロボットを導入して授業を行っている方。あるいは、これから教育科目、もしくは生徒の部活動としてプログラミング教育、STEM教育、ロボット教育を導入したい方(直接問合せ先までE-mailで連絡)。
協 力 ロボコンマガジン

問合せ先

株式会社QuestWorks
E-mail:info@vexjapan.com
http://www.vexjapan.com

第115回ロボット工学セミナー『構成技術の変革から考える5年、10年後先のロボティクスの未来』(7/19開催)

フェア・イベント 2018/05/09

第115回ロボット工学セミナー『構成技術の変革から考える5年、10年後先のロボティクスの未来』 が、2018年7月19日(木)に開催されます。

セミナー口上

近年、ロボティクスの基盤技術である製造、エレクトロニクス、制御、機構設計方法などの分野で凄まじい技術革新が起こっている。例えば、3Dプリンティングを含めたラピッドプロトタイピングの長足の進歩をはじめ、フィルムや紙に回路や素子を印刷する技術が身近になりつつある。ものづくりのオープンソース化、民主化も確実に起こっており、今後ロボットを用いた社会問題への取り組み方も大きく変わるだろう。本セミナーでは、関連分野の研究者やスタートアップの創業者を招き、これら近い将来起こる技術革新を前提として、未来のロボティクスについて考える。


構成技術の変革から考える5年、10年後先のロボティクスの未来
開催日
2018年7月19日(木)10:30~16:35(開場10:00)
開催地
東京大学 本郷キャンパス 武田先端知ビル 5F 武田ホール (東京都文京区本郷7-3-1)
東京大学 [本郷キャンパスマップ(武田先端知ビル)]
東京大学武田先端知ビル VDECへのアクセスのご案内
最寄り駅:
「根津駅」(千代田線)徒歩5分
「東大前駅」(南北線)徒歩10分
「本郷三丁目駅」(丸ノ内線、大江戸線)徒歩15分
「弥生2丁目」(都営バス上60(上野-大塚駅前))徒歩1分
定員
会場参加:150名、ネット配信参加:20名
(どちらも先着順、定員になり次第締め切ります)
オーガナイザー
梅舘 拓也(東京大学)
講演内容
開会挨拶・本セミナーの趣旨説明

第1話 ロボットはどの様に進化しデザインされるか?
オートデスク株式会社 塩澤 豊

 ロボットは決して新しいモノでは無く、製造業の工場では何年も前から活用されている。その多くは省力化のためで決められた事をロボットに効率的にやらせるために、ハード、ソフトの両面で技術進化が進んで来た。昨今では、画像解析や機械学習などにより状況を判断し仕事をこなす様になっている。これらの技術が、我々の家庭へも進出し始めている。また、クラウドやAIに代表されるテクノロジーの進化により、製品開発の方法が変化してきている。この動きは、ロボットのデザインにも影響を及ぼすはずである。ここでは、Autodesk社での取り組みや、弊社顧客の事例を紐解き、今後どの様なロボットが出現するのかを予想してみる。

第2話 フレキシブルプロダクション方式による設計・製造の革命
エレファンテック株式会社 清水 信哉

 ソフトウェアが爆発的に世界に広がった理由の一つは、その開発・デプロイのハードルの低さからくる、開発の多様性である。それに比べてロボットをはじめとするハードウェアの世界では、開発のハードルが高く、また一度作ってしまうと修正にも大きなコストがかかることから、世界全体で見た「試行錯誤の回数」が伸びていかないというのが、ソフトウェアのように多様な製品が生まれない理由の一つである。その問題に対し、エレファンテックが展開しているFPC印刷技術と、それを用いたフレキシブルプロダクション方式、それを用いてこれまで不可能だった製品開発を可能にした例などを紹介する。

第3話 3Dプリンタによるロボット作りプロセス革命
MagnaRecta,Inc. 加藤 大直

 ハードウェアの開発を行う上で高速に試作造形を可能にする3Dプリンタは小型化と低価格化を経て更にハードウェア開発の敷居を下げることに大きく貢献しているが、その一方で近年3Dプリンタの本質は変貌を遂げようとしている。我々を取り巻く製造産業の殆どは固い素材や単一の素材を繰り返し生産し、またそれらを組み合わせる方法の上で成り立っているのに対し、これまで造形用として認知されていた3Dプリンタはソフトウェアと素材の多様化により、固形物の再現という単一の機能から、柔軟性、水溶性、熱可塑性等の複次的な機能を有することが可能になった。既存生産技術の上で開発された物の類似性と停滞性に対してMagnaRectaは3Dプリンタやデジタルファブリケーション機器を固形物を生産するための造形器機としてではなく、ソフトロボティクス、有機物の再現、機能の複合等を生産可能にするツールオブツールを紹介する。

第4話 生物を通して読み解く形態と機能の関係性
東京大学 野下 浩司

 生物の「かたち」は共通する物理的制約と異なる生息環境の中で進化し、ゲノムにコードされた多様なかたちが発生プロセスを経て形成される。これらのプロセスをそれぞれ進化-デザイン、発生-製造と対応させれば、実社会へも役立つ技術として活用できる。例えば、バイオミメティクスとして知られる分野は生物の構造や行動に着目し、新たな材料や効率的な機構を設計・実現している。近年の計測技術の発展は生物のかたちの定量的評価を加速し、工業デザインやロボット設計へのフィードバックを可能にするだろう。ここでは、ある物理的制約の中で効率的な形態とは何かを探るバイオメカニクス的研究や自己複製・自己修復的機能としての形態形成に関する研究の例を紹介したい。

第5話 オープンフラットフォームが導く新たな物造りのエコシステム
東京大学 ソン ヨンア

 材料の多様化と製造方法のオープン化に伴い、設計できる物の種類と自由度が格段に増えて来ている。その可能性をより一般の人にも広げていくための情報網の構築が行われている。ソフトウェアのオープン化だけでなく、ハードウェアでもオープン化の流れが来ている。その中で見えて来た物造りの可能性と広がりを紹介する。


参加申込は下記WEBページにアクセスの上、手続きをお願い致します。
第115回 構成技術の変革から考える5年、10年後先のロボティクスの未来 (7/19開催)


本件に関する連絡先
一般社団法人 日本ロボット学会 ロボット工学セミナー係
〒113-0033 東京都文京区本郷2-19-7 ブルービルディング2階
TEL 03-3812-7594 FAX 03-3812-4628
seminar[at]rsj.or.jp([at]を@に置き換えてください)

第114回ロボット工学セミナー『サステナブルな空の産業発展をめざして~ドローンの運用とビジネス応用~』(6/22開催)

フェア・イベント 2018/05/09

第114回ロボット工学セミナー『サステナブルな空の産業発展をめざして~ドローンの運用とビジネス応用~』 が、2018年6月22日(金)に開催されます。

セミナー口上

楽天やAmazonのドローン配達への挑戦に代表されるように、飛行ロボットの産業応用が注目されています。一方で、一般ユーザが比較的気軽にドローンを購入し、空撮やインフラ点検等に応用することができるようになってきていることから、今後のドローン分野の持続的産業発展のための運用マネージメントが重要となってきています。本セミナーでは、運用マネージメントからビジネス応用までの課題と展望をご紹介いただきます。


サステナブルな空の産業発展をめざして~ドローンの運用とビジネス応用~
開催日
2018年6月22日(金)10:20~16:30(開場9:50)
開催地
芝浦工業大学 豊洲キャンパス 交流棟 5F 501教室(東京都江東区豊洲3-7-5)
豊洲キャンパス | 芝浦工業大学
アクセス - 豊洲キャンパス | 芝浦工業大学
最寄り駅:
「豊洲駅」(有楽町線) 1cまたは3番出口徒歩7分
「豊洲駅」(ゆりかもめ) 徒歩9分
「越中島駅」(京葉線) 2番出口徒歩15分
定員
会場参加:150名、ネット配信参加:20名
(どちらも先着順、定員になり次第締め切ります)
オーガナイザー
安孫子 聡子(芝浦工業大学)
講演内容
第1話 ドローンの運航管理システム
宇宙航空研究開発機構 原田 賢哉

 小型無人機(ドローン)の利活用を通じて、産業、経済、社会に変革をもたらすこと(=「空の産業革命」)が期待されています。しかし、現在の飛行ルールは操縦者(またはその補助者)が目視によってドローンやその周囲を監視し安全を確保することを基本としており、例えば物流のように長距離/広範囲の飛行を伴う利用は難しい状況にあります。そこで、操縦者の目視に代わって空域の情報を収集・活用し、目視外を飛行する多数のドローンの安全かつ効率的な運航を支援する社会基盤として、UTM(Unmanned aircraft systems Traffic Management)/運航管理システムの構築が必要とされています。本講演では、運航管理システムの研究開発を中心に、「空の産業革命」の実現に向けた官民・国内外の取り組みを紹介します。

第2話 ロボット用電波周波数「無人移動体画像伝送システム」と電波運用調整
工学院大学 羽田 靖史

 2016年8月に利用可能となった「無人移動体画像伝送システム」は、ドローンやその他無人機のための初めての周波数である。これまで既存の無線LANやBluetooth、Zigbeeと比べ、より遠方まで届く、混信ににくい、遅延が少ない等の利点があり、今後の空の産業発展に大きく寄与する可能性を持っている一方、免許や運用調整が必要など、利用上注意を要する点もあります。本講演ではこの周波数の概要、得失、利用方法、利用可能な無線機、現状について解説し、また我々の研究グループで開発した無線機等を用いたi-Construction、火山調査等の実験結果について紹介します。

第3話 オープンソースを使った産業用ドローンの開発
ドローンワークス株式会社 今村 博宣

 国内においてドローンの開発と言うと「バーツを集めて機体を作る」という現状であり、とても産業用として使えるレベルに達していません。本公演では、フライトコントローラ、ESCなどオープンソースを用いて「本気で産業用のドローンを開発する方法」について講演を行います。また、現在JASA/MCPCで進めているオープンソースによるドローン開発の標準化、ドローンに使用する無線通信の検討内容など、産業用ドローンに必要とされる技術的背景についての現状報告なども行います。

第4話 ドローンビジネスと今後の展望について
サイトテック株式会社 山根 敦

 本講演では、弊社が開発するカーボンプレート式ドローン刀シリーズ、カーボン製モノコック構造のYOROIシリーズの特徴と産業界での活用事例を紹介します。また、新たなドローンによる運用事例として、地上給電方式による長時間フライトへの取り組みや大型ドローンによる自立飛行を用いた貨物運搬、海外での取組みとしてのドローンタクシーなどドローンビジネスの実例を紹介します。最後に、ドローンの運用課題と解決策として、フライトレコーダによる事故究明と対策機関の設置や機体構造と制御の冗長性、ドローンの廃棄物の問題としてバッテリー、カーボン製品の処理等とリサイクルのための標準化などの取組みについて紹介します。

第5話 現場からみるドローン最新事例
テラドローン株式会社 竹崎 孝二

 ドローン技術の活用が進んでいる測量、点検等の分野を中心に、海外事例も含めた最新動向をお伝えします。ドローンとの組み合わせは、写真、レーザー、赤外線カメラ、ハイパースペクトルカメラ、超音波センサ・・・無数にありますが、実際に現場でどこまで活用が進んでいるのでしょうか。また、UTMといわれる、ドローン運行管理システムについても実証事例をご紹介します。


参加申込は下記WEBページにアクセスの上、手続きをお願い致します。
第114回 サステナブルな空の産業発展をめざして
~ドローンの運用とビジネス応用~ (6/22開催)


本件に関する連絡先
一般社団法人 日本ロボット学会 ロボット工学セミナー係
〒113-0033 東京都文京区本郷2-19-7 ブルービルディング2階
TEL 03-3812-7594 FAX 03-3812-4628
seminar[at]rsj.or.jp([at]を@に置き換えてください)

第112回ロボット工学セミナー『ロボットのための画像処理技術』(5/31開催)

フェア・イベント 2018/04/19

第112回ロボット工学セミナー『ロボットのための画像処理技術』 が、2018年5月31日(木)に開催されます。

セミナー口上

ロボットが実世界で活動するためには、センサより獲得した情報に基づいて外界を認識する画像処理技術が重要です。近年では、センサや計算機が進化するに従って画像処理技術が発展し、ロボットに高度な認識技術を搭載することが可能となってきました。本セミナーではロボットに必要不可欠な画像処理技術として、画像及び3 次元点群のレジストレーション、自律移動ロボットにおける自己位置推定やSLAMといった周囲を理解する技術から、3 次元物体認識や深層学習による画像認識といった対象を理解する技術、さらには近年の深層学習を支えているハードウェアについて、講師の方々にわかりやすくご紹介いただきます。


ロボットのための画像処理技術
開催日
2018年5月31日(木)10:00~17:10(開場9:30)
開催地
東京大学 本郷キャンパス 武田先端知ビル 5F 武田ホール (東京都文京区本郷7-3-1)
東京大学 [本郷キャンパスマップ(武田先端知ビル)]
東京大学武田先端知ビル VDECへのアクセスのご案内
最寄り駅:
「根津駅」(千代田線)徒歩5分
「東大前駅」(南北線)徒歩10分
「本郷三丁目駅」(丸ノ内線、大江戸線)徒歩15分
「弥生2丁目」(都営バス上60(上野-大塚駅前))徒歩1分
定員
会場参加:150名、ネット配信参加:20名
(どちらも先着順、定員になり次第締め切ります)
オーガナイザー
山内 悠嗣(中部大学)
講演内容
第1話 SLAM とは何か:自己位置推定と地図構築の全体像
千葉工業大学 原 祥尭

 SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)は、移動ロボットの基盤技術である。ロボット自身が自己位置推定や地図構築を行い、自律走行を実現する土台となる。ロボット掃除機や自動運転車などで、実用化も進みつつある。SLAM 技術は多岐にわたるため、その理解には全体像の把握が重要である。自分で実装する場合も、オープンソースソフトウェア(OSS)を利用する場合も、手法の原理と位置付けの理解が欠かせない。全体像を把握すれば、改良や発展の方向性も見えてくる。本講演では、SLAM の全体像をベイズフィルタ系、スキャンマッチング系、グラフベース SLAM 系に整理して説明する。特定の手法に偏らずに、各手法について同等に述べ、原理と位置付けを明らかにする。また、初学者にも理解しやすいよう、概念を視覚的に把握できるように説明する。

第2話 3次元レジストレーション
広島大学 玉木 徹

 3次元点群に対するレジストレーション(位置合わせ)手法について解説する。まずレジストレーションとは何かを、2次元のレジストレーションの例から始めて、3次元レジストレーションの基礎を説明する。そして代表的な手法ICP(Iterative Closest Point)と、その拡張であるSoftassign、EM-ICPについて説明する。

第3話 深層学習による画像認識技術
中部大学 藤吉 弘亘

 特化型人工知能を実現する深層学習は、画像認識・音声認識・自然言語の各分野において従来のアプローチと比べ認識性能を大幅に向上し、大変注目されている。本講演では、画像認識における深層学習の基礎を詳しく解説し、最新動向について紹介する。また、Amazon Robotics Challengeでの深層学習の利用について紹介し、今後の課題について述べる。

第4話 3次元物体認識技術
産業技術総合研究所 金崎 朝子

 近年、3次元センシング技術と機械学習の発展により、3次元データから様々な物体を認識する技術が飛躍的に進化してきている。深層学習を用いた手法が主流であるが、その中でも、ボクセルベース、点群ベース、多視点画像ベース等の様々なアプローチが存在する。本講演では、これらの最先端研究について俯瞰的な紹介を行うとともに、3次元データ処理の基礎について触れる。

第5話 GPUのロボティクス応用
エヌビディア合同会社 梅本 将範

 近年のテクノロジーにおいて最も大きなブレイクスルーは、ディープラーニングを利用した近代的なAIの登場と言える。このディープラーニングは、多くのクラウドサービスでの利用に留まらず、エッジ側のインテリジェント化にまで寄与してきている。自動車の自動運転だけで無く、ロボットや自律動作マシーンにもGPUが搭載され、様々な応用事例がでてきており、これら応用事例と共に、当社のロボティクス向けGPU活用の取組みを紹介する。


参加申込は下記WEBページにアクセスの上、手続きをお願い致します。
第112回 ロボットのための画像処理技術 (5/31開催)


本件に関する連絡先

一般社団法人 日本ロボット学会 ロボット工学セミナー係
〒113-0033
東京都文京区本郷2-19-7 ブルービルディング2階
TEL 03-3812-7594 FAX 03-3812-4628
seminar[at]rsj.or.jp([at]を@に置き換えてください)